ノケモノたちの夜 フレイムナイト 第8夜感想
それは悪魔なのか、それとも苦しんだ人間の成れの果てか。
デモリリスの最期が描かれた8話の感想です。
魔獣形態
初登場時は散々な評価をくだされた記憶がある限定解臨マルバスの魔獣形態。4足歩行がなんというか下僕というかペット感が強いなあと当時思ってしまったんですが、今回はめちゃくちゃかっこいいなと思いました。
以前の魔獣形態はただビーム打っただけで終わったんですが、今回はちゃんと動いていて機動力特化という面を生かしていたのも良かったですね。あとまたがるウィステリアちゃんがかっこいい…。前のときは乗せられてる感が強かったですが、今回は主って感じの凛々しさでした。ウィステリア、進化してる。
あと個人的にはデモリリスの『真形に近い魔獣形態』というセリフにも注目。
限定解臨の追加解放、4足歩行は草 ただナベリウスの厄災解臨がまさに獣でしたから、力が増せばより獣に近づくというのは道理にかなってるんですよね #ノケモノたちの夜
— べぎ (@begirama_5ju) August 19, 2020
魔獣形態の初登場時に厄災解臨の姿に近くなってるからより強いんだろうなあと思ってたんですが、その予想が当たってたようでうれぴよです。
…あとハイパーバーニング猫ビームは草。でも本編ネタ拾ってくれて嬉しい。
デモリリス
ゼファールにすべてを抹殺させた理由は、オフェーリアに自ら手を下す勇気がなかったから。書き方として『餓死体にする勇気はなく』とあったので、オフェーリアにあの苦しみを味あわせるのが耐えられなかったのかもしれません。すべてをなかったことにしたいが、オフェーリアは消せない。矛盾した気持ちに出した答えが他者介入。
すべてをなかったことにしたい、なんというかとても人間らしい悩みでもあるんですよね。ありません?時々全部から解放されたいなーめんどくさいなーって思うこと。私は夏休みが終わる前日とか、締切間際に提出するものが全然終わってなかったりするときに全部をなかったことにしたくなります。
で、こういうのって心があるからなんですよね。
デモリリスがなかったことにしたかったのは、自分の中に芽生えた複雑な想い。オフェーリアに惹かれている自分、一方で死に際の自分を肯定したくて惹かれているという幸せを否定したかった自分。色々な感情が渦巻いて、もう全部なくしたくなっちゃったんじゃないかなって思います。
心があるなあという点では非常に人間らしいんですが。
一方、自分の苦しみとオフェーリアが渡した花束の価値が全然釣り合わないから認められないっていうのは非常に悪魔らしい価値観だよなあと思いました。あれだけ苦しんだ自分が救われるなら莫大な幸せでないと釣り合わないってことなんでしょうね。物事の価値ではかるのが対価を求める悪魔らしいなあと。
悪魔でもあり人間でもある。そんな不思議な存在だったなあと思います。
…あとこれは個人的な考察及び妄想ですが。
オフェーリアとデモリリスの契約は『お願い、マルバスを傷つけないで』というオフェーリアの言葉により成立したと思います。オフェーリアの場合、対価は先に払っていた。幼い頃に施したことが対価になってるってことですよね。
そしてデモリリスが今回マルバスに負けたのも、オフェーリアとの契約が死後も継続してたせいなのかなって思います。デモリリスが明確にマルバスに攻撃してるシーン、5話の16ページぐらいで後は全部攻撃を払ってると見れるんですよね。
こうみると。
オフェーリアからもらったもののデモリリスの中での大きさがわかりますよね。
死後も契約が継続してるって、相当の対価です。
おわりに
この作品、割りと勧善懲悪が成り立っているというか。悪いことした人は大体最期を迎えてる気がするんですよね。シトリ?あれはまあ被害はそんな出してないから…。
デモリリスもその報いを受けて消失していったわけですが。
間違えなければ、今頃オフェーリアがおばあちゃんで居て、デモリリスが傍らにいて。そんな未来もあったのかもしれないなって思いました。
…いやでもその場合、マルバスもそばにいるからウィステリアと出会わなくなるんか?