ノケモノたちの夜のダイアナについて
ダイアナによってグッとこの作品に惹き込まれた側面があるので、
彼女のことを語る記事はいつか書きたかったんですが。
まー伸びに伸びてこんな時期になってしまいました。
ということで早速参りましょう。
誇り高き貴族
ダイアナといえばこの言葉につきます。
その誇り高き姿が見られたのは剣十字騎士団長との会合時。
家の名誉の回復を願う彼女にとって、彼の提案は一見良さそうに思います。
ところが彼女は断固拒否。
家の名誉、貴族の誇りとは『誰かに施されるもの』ではなく『命をかけて守るもの』だからです。なので例え勝ち目の低い戦であったとしても、戦って勝ち取る道を選んだんですよね。
もう既にかっこよさが天元突破です。
少女が立派に貴族やってるんですよ。なんと気高く凛々しいことか。
彼女の生き様はまさに貴族の誇りそのものだと思います。
あとこの姿勢、ロンドン対魔戦線編でも出てるんですよね。
ブラックベル家の敵とも言える剣十字騎士団長。その団長がダンタリオンとの戦いで傷ついた姿で立っている。団長はそのとき団員や市民を守るために戦っていました。そんな人物を倒すのはブラックベル家のなす戦いではないとナベリウスを止めました。
…強く拳を握りながら。
内に秘めた感情、想像に難くないです。
自身の想いよりも貴族の誇りを優先するその姿が本当にすごいなって思います。
もう尊敬の域に入るわ。
ダイアナとナベリウス
勿論、大悪魔ナベリウスとの関係性も彼女を語る上で欠かせません。
ざっくりいえば、ダイアナが思ってた以上にナベリウスはダイアナのこと気に入ってるんだぜって感じですね。
不死の辛さを問うダイアナにナベリウスは『片っ端から忘れるからよくわからない』と答えます。今さえよければそれでよいと。
その答えにダイアナは寂しさを感じたと思います。
自分はナベリウスといる時間が心地よいと感じても、ナベリウスにとっては『いつか忘れる過去』になるんだろうなというわけです。想いの大きさが同じじゃないと思ってたんですよね、ダイアナは自分の想いのほうが大きいと思っていた。
でも実際は、ナベリウスはダイアナを喪ったことで『どうだっていい』と厄災解臨に踏み切るわけです。彼にとってそれほどまでにダイアナの存在は大きかったことの何よりの証です。
この想いは一方的なものだと思っていた。
でも実際はお互い同じくらい想っていた。
そういう展開、大好き過ぎます。
おわりに
そんな彼女ですが、ウィステリアとの買い物楽しんだり、家族を喪った悲しみに追いつかれないように戦いに全力だったりと年相応の少女らしさも見せたりします。
年相応の少女が誇り高さを併せ持つ。
そのギャップこそが彼女の何よりの魅力なんだろうなと思います。