ノケモノたちの夜 第26夜感想
人の想いとそれに惹かれた悪魔たちのお話。
ダイアナの決意
ナベリウスの召喚に命を賭した家族の契約は『ダイアナを護り、その命に従え』でした。つまるところ、ダイアナだけは助けてほしいという家族の願いです。その想いを聞いた上でダイアナが取った選択は『戦う』こと。最後まで誇り高き貴族でいるために、戦うことを選んだわけですね。
なんというか、すっげえなあって思います。ダイアナの生き方は常に一貫していて、貴族であることに命を賭けてるんですよね。
端から見たら非合理的な選択かもしれませんが、そういった非合理な『人の感情』にナベリウスが惹かれたっていうのもとても良いです。こいつもこいつでなんか人間味ある。
ウィステリアの想い
頭では『戦いに口出しするべきではない』とわかっている。だから去るべきではあるんですが、やはり結局『友達を見殺しにはできない』と残ってしまう。これはウィステリアの情ですよね。その情にダイアナが嬉しさを感じるのもまた良いですね、エッモ。
そしてこういう一度決めたら断固として譲らない意志の強さ、ここにマルバスは惹かれたわけで。二組の人間と悪魔の関係性が示されているのが良い。ナベリウスの『気に入っている』発言にマルバスも同様の返しをするのがおしゃれな構成です。
そして何より、ウィステリアがダイアナにひっつくことで契約者ウィステリアの護衛≒ダイアナの護衛になり大網の裏をつけるというのがとても見事。かなり縛りの強い設定をうまく使ってきたよなあと思います。
おわりに
この作品の魅力とブラックベル家編の魅力ひいてはダイアナの魅力がぎゅっと詰まった1話だったなと思います。私も気に入ってますよ、ダイアナのそういうところ。
やっぱり抜群に面白いなと再認識したのでした。おわり!!