ひろがるスカイプリキュア43話感想
ましろとバッタモンダー、決着回。
なぜ彼だったのか
バッタモンダーの役割についてちょっと考えてみます。
結論から言うと、このポジは彼しかありえないなあと思ったりするわけです。
まずバッタモンダーからすれば、今更ソラ・ハレワタールにちょっかいをかけることはできません。23話で二人の間での格付けは終わっていて、今後バッタモンダーがどんなことをしてもソラちゃんが負けることはないでしょう。
なのでバッタモンダーからすれば、その相方であるましろにちょっかいをかけるというのは自然なこと。ソラちゃんに恨みがあっても本人にはもう勝てないので、ソラちゃんの大切なましろを傷つけることでソラちゃんにもダメージを与えられますからね。
とまあ、バッタモンダーからすれば十二分に説明がつく組み合わせなんです。
一方でましろ側から見れば物語上の意味が見えづらい組み合わせでもある。
ただ、お話を最後まで追えばその意味がわかりますね。
輝きを見つけられなかった二人
物語の当初、ましろは夢もなくこれといって秀でてると思っていることもない状態でした。そんな彼女はまずその優しさを色んな人から認めてもらいました。ソラちゃんからは『今のままでいい』とありのままのましろを、あげはからは『優しさに救われた』とましろによって救われたことを、ツバサも同じく懐かしい味の本当の意味を知ることができましたね。
バッタモンダーはアンダーグ帝国の力絶対主義で傷つき自尊心が失われていました。彼もまた、ましろと同じく自分に自信がなかったわけですね。他者より優れている点がないと自分を認めることができない、という点で二人は似通っていたのでしょう。
ましろの物語としての最後は、自分が誰かのおかげで自らの輝きに気づけ自分を認めることができたのと同じように『誰か』の『自分にとっての誰か』のポジションに立つことだったのだと思います。
強くなったね
ほんわか可愛い優しい系キャラ、という表現が適当かはわかりませんがましろといえば『優しい』というのがまず長所として挙げられるでしょう。
そんな彼女が今回見せた力強さというのがまた刺さるわけですね。
スキアヘッドの言葉を跳ね除け、助けると決めた自分の意志を最後まで貫いたこと。
そして一番彼女の強さを感じたのは、やはりバッタモンダーの心の光を見たとき。
『お願い、消えないで』と願うような言葉から一転。
『ううん、私が照らし出してみせる』と自らの力でなんとかしてみせると力強い言葉を放ってくれました。
トロプリのさんごのときも思いましたが、こういうかわいい優しいタイプの人物が強い意志をみせるシーンを終盤に見るとやっぱり『強くなったね』と思ってしまいます。
曇雨
…さて、そろそろいいですかね。
今回、本筋以外で特筆すべきところとしてはやはり雨濡れ曇りましろんとソラましです。
まずバッタモンダーであることを知ったときのましろん。
昼ドラに出てきそうな暗い雰囲気が好き。
そしてバッタモンダーが去ったあと、ソラちゃんが迎えに来ます。
雨降ってきたからましろの元に傘を持っていたわけですね。夫婦か?
1枚目の作画、ましろの視点で描かれていて凄く好きな表現。
そして、来たときはまだ耐えていたんですが。
決壊、からのこれ。
ソラちゃんという大きな存在が来たことで耐えれなくなって、
その後ソラちゃんによりかかる。
はい、これがソラましです。
もうなんか説明も野暮ですわ。見たらわかるでしょ。
おわりに
ということで私の癖ポイントを抑えながら、見事にましろ回を完結させたなあと思います。最後に誰かを照らし出す光になったというのが最高でしたね。その姿、まさにヒーロー。
そして次回からはついに物語の核心へ。えぇ!?ツバサが飛べるようになる個人回ラストはないんか!?と不安になったりもしますが、いよいよクライマックスに向けて動いていくということなのでしょう。
もちろん、最後まで見守るだけです。