ひろがるスカイプリキュア4話感想
また一人、少女がヒーローになる回。
ひろプリ4話の感想です。
バカな子ほど可愛い
はい、もちろんソラ・ハレワタールのことですね。
今回のソラちゃんは色々迂闊すぎて、ちょっと心配になる面もあるのですが。
秘密にすると決めていたのに喋るし、秘密にすると決めた事自体も言っちゃうし。
どう見ても罠なのに、気づかず助けちゃうし。
ブタさん救出は彼女の善性の表れともいえますが、悪意に鈍感なのは心配になっちゃいますね。何目線なんでしょうね。
強引な展開には少し心配になりますが、ましろの『コントかな?』でギャグシーンに昇華させてくるのは見事。
そしてソラはおバカさんなだけではありません。
素の状態でランボーグの触手を蹴り飛ばしたり。
素の状態で振り子ジャンプしたり、抜群の身体能力。
そして変身前はこの勇ましい顔ですよ。そのギャップが素敵。
うーん、どんどん好きになる。
聖あげは
キュアバタフライになるであろうあげはさんはましろの幼なじみ、といっても結構年が離れていますが。最強の保育士というよくわからないものを目指す彼女はソラシド市にある専門学校の教育体制に惹かれてこっちにきたようです。最強の保育士はよくわかりませんが、めっちゃ凄い保育士のことなんだと思います。
今回、彼女の人柄が見えてきましたが個人的に好きなのは彼女の距離感でしょうか。
初対面のエルちゃんが泣かずに抱っこされてるという点でも距離の詰め方の上手さだったり人の良さだったりが見えてきます。
ただ彼女は距離が近いだけでなく、引くこともできるんですよね。
ソラがうっかりスカイランドのことを漏らしてしまって、そのことを詳しく言えないとましろが言ったときには『おっけー』と了承した上で『でもいつか私にも教えてくれると嬉しいな』と自分の気持ちや希望もちゃんと伝えてるんですね。ここが凄いなと思います。うまく自分の気持ちも伝えつつ、相手の気持ちもはかって引くバランス感覚が凄い。
快活なお姉さんで誰もに好かれそうですね。
ランボーグにうるさい!っと一喝したのも好き。
そして彼女のこの優しさは、幼なじみから知ったのかなとも思います。
ヒーローに必要なこと
二人を分かつ芝生のラインがそれを暗示しているかのよう。
そんな彼女がソラのピンチに、助ける方法もわからないままに『それでも行かなくちゃ』と叫ぶ。その想いに呼応する形でミラージュペンの発現、美しい流れでした。まず大事なのは誰かのために一歩踏み出す意志ってこと。
ところがどっこい、そう簡単にはいかないんですね。
あげはやクラスの子たちのようになにか夢があるわけでもなく、だからといって自分はこれが得意って誇れるようなこともない。まあ高校生や大学生どころか大人でも似たような悩みを持っていたりしますし、中学生のましろが確固たる夢を持っていたらそれはそれで凄いと思うのですが。
とにかく周りと比べて自分は…自分なんて…という思考が彼女にはあったわけですね。カバトンの『脇役』という表現はなるほど見事に刺さる言葉だなあと思います。
この状況に対して、あげはが励ます展開。
このためにソラの口をランボーグが封じたんだなあという感じですね。ソラではなく、あげはが言葉をかけるためにソラの口を封じたのかなと。
優しさは強さ、ありがちな言葉ではあります。
なので大事なのは、どうみせるか?どう伝えるか?
ましろが優しいかどうか。
3話で明らかです。エルの気持ちに寄り添える彼女は優しさの塊でしょう。
また4話でもあげはのことを想い、泣く自分の姿を見たらあげはがより悲しみを感じて泣いちゃうから泣かないように頑張ったんですね。結局泣いちゃったけど、可愛いね。
優しさは強さか。
幼いあげはは幼なじみと別れる悲しさから家出をし、ましろに対しても『悲しくないの!?』と感情を爆発させる。悪い言い方をすれば、感情のまま喚き散らす子供なんですね。いや子供なんで仕方ないんですが。
一方のましろは自分の悲しさよりも相手のことを優先し、溢れる涙をこらえようとしました。自分も辛い状況なのに相手のことを慮ることができるのは紛れもなく強さでしょう。大人だ。
今のあげはの抜群の距離感はこのときのましろの優しさからきてるんじゃないかなとも思うわけです。相手のことを想う気持ちの面で学んだんじゃないかなあ。
まあなにはともあれ、ましろの優しさは皆が認めるところ。
そして優しさという強さはあげはも、そしてトレーニングに付き合い強くなろうとするましろに『今のままでいいんです』と言葉をかけたソラも思っていることです。
その優しさを強大な悪が襲ってきても振りまけるように、今こそ変身です。
変身
で、プリズムバンクがヤバい。
とにかく可愛さに溢れています。あざといぐらいに可愛い。
そして随所に仕込まれる顔の良さ、こちらは逆に美しい。
なんですか?その顔の良さ。ついでにその指もなに?
可愛いと美しいのギャップ。
個人的にましろは口の形が絶妙だなと思います。大人っぽさを出している。
スカイバンクは動きで魅せてきましたが、
プリズムバンクはポージングや表情で魅せてきたなあという印象です。
戦闘
今回の戦闘は分裂したランボーグに対して各個撃破。
プリズムは全力のスタンプだったり、とにかく体いっぱい力を使って戦ってる姿がとても印象的でした。
一方のスカイ。
ゆったりと余裕を持った歩みから、徐々に加速してのヒーローガールスカイパンチ。
最初の歩みがめちゃくちゃかっこいいなと思っていまして。ゆったりとした速度が『敵を倒すぞ』と意志を固めていくかのよう。おいでなさい、もそうなんですがスカイは真っ向勝負でとにかく正面からぶつかるスタイルだなあって思うんですよね。王道というか正道つまるところ自分が正しいと思う道を歩くことには迷いがないといいますか。
このあたりもソラの人柄が出てるのかなあって思いますね。
ヒーローとは?
今回ましろはプリキュアになりましたが、その意味を考えてみます。
ここでいう意味とは『ヒーローになること、その役割』です。
例えば今回ましろはソラを助けたいと思ったことがきっかけでミラージュペンを発現したわけですが、その根底にあるのは彼女の優しさです。優しさ故にソラを助けたい、と思っていてもランボーグ相手に生身ではどうすることもできません。そこでプリキュアの力が得られたわけですね。
つまりましろにとってプリキュアとは自身の優しさを具現化するための手段なんですね。ましろにとってヒーローとは『優しさを行使するための手段であり力』と言えます。
で、まだ変身してないですがキュアバタフライになるであろうあげはも『子供たちの笑顔を守るため』という流れになるんだろうなと想像できます。変身は確定事項かのように語っていますが、まあバタフライって蝶ですからね。さすがに、ね。
この観点でソラを見ると。
彼女はヒーローに憧れていて理想のヒーロー像があり本物のヒーローになりたいと思っています。そしてこれらのことってある意味で『プリキュアになった時点』で完結してしまっていて、ソラにとってのプリキュアって『ヒーローになるための手段であり力』なんですね。
英語で言えばましろはdoで、ソラはbeなんです。
もちろんヒーロー手帳に記されていた『泣いている子供を見捨てない』というのは具体的な行動の一つですが、じゃあ『泣いている子供を見捨てないためにプリキュアになるのか?』と言われたらNOではないけど完全なYESでもないじゃないですか。あくまでそれは理想のヒーローがする行動のひとつなわけです。
つまるところ。
『理想のヒーローってなに?』というところがふわふわしていてまだ具体的になっていないせいなのかなと思います。この物語はソラが本物のヒーローになるまでのお話だと思っていますが、ヒーローとは?の部分に答えが出ていない現状ではこうなるのかなと。
色々深読みした気もしますが、果たしてこの通りに物語が進んでいくのかは楽しみにしています。
おわりに
次回予告で悪夢を見て起きたかのようなソラを見れば、ましろが傷つくことを恐れて『ひとりで戦う』となったってとこでしょうか。自分は傷ついてもいいのに他人は傷ついてほしくないソラちゃん、マジ幸福の王子。
そしてプリズムの必殺技が出てわずか1話で二人の必殺技が出るようです。
サブタイトルから見ても手を繋いで発動させるタイプのようですが、やはり『ふたりは』を思い出します。この二人もその系譜を継ぐコンビなわけですね。
次回もとんでもなく楽しみです。呼称とかどうなるかな…。
最後に、一つ言いたいことがあります。
いや、距離近すぎない??