デリシャスパーティプリキュア43話感想
初
展開が良すぎて『落ち込んだり泣いたりしてるゆいちゃんめっちゃ癖ー』とかふざける余裕もなかったのです。なのでここでふざけておきます。
世界の支配者
かつてここまで理にかなった世界征服があっただろうか?と思います。
人間は食べなくては生きることができません。
生命維持に必要な食べ物をすべて奪い、食べ物がほしいなら服従を強いるというのは非常に合理的だと思います。従わなければ待っているのは死なので、従わざるをえません。あえて記憶を残すことで『失った』ことを認識させるのがよりエグいですね。
勿論食べ物をすべて奪う方法に関してはレシピボンのちからというファンタジーじみた展開なんですが、そこはまあ仕方ない。フィクション作品なので。
とにかく非常に合理的な世界征服でびっくりしました。
ラストバトル
正確には次の話でもバトルはあるのでラストではないんですが、まあフェンネルとのこのバトルが実質ラストバトルでしょうから許してね。
さて、これまでデパプリのバトルは凄く動いていました。ただ動くだけではなく、緩急など見せ方も素晴らしく歴代でもトップクラスといっても過言ではないでしょう。
そしてそれに貢献してると個人的に考えているのがデリシャスフィールドです。背景固定、さらにバトルフィールド固定のため周囲の地形環境含め毎回同じなんですね。つまり戦闘の動きにリソースを割きやすいってわけ。
ところがどっこい、このラストバトルはレシピッピが全部奪われてるのでデリシャスフィールドの展開の必要がなかったりするんですね。
にも関わらず、めちゃくちゃ迫力あるバトルが描かれているんです。
一番の魅力は空中戦での動きとカメラワークですね。
…ていうか多分次回がクライマックスなのに、ここでも全力出しちゃってええんか?となります。次回へのハードルが高まる。
答えのある場所
ゆいと拓海、はつことセクレトルー。
二組が交差し展開する中盤は素晴らしかったです。
誰だって間違えることもある。間違えたあとは特に、迷うこともある。
そんなとき、答えはどこにあるのか?
その問の答えはおばあちゃんの言葉にありました。
味付けに迷ったら、大切な人の笑顔に答えはある。
拓海はゆいの笑顔を守れるのか?と自問自答し、今の自分が間違っていることに気づきました。憎しみのままに敵を倒す彼を見て、ゆいはきっと笑顔にならないでしょう。
そんな拓海の言葉でゆいはやっと自分のしたいことに気づいたわけです。
みんなの笑顔を守りたいって。
ここにいたるまでは拓海の言葉があり、そしてその拓海の言葉はよねさんから受け取ったものです。ここでもバトンは繋がれています。これがとっても素晴らしい。
まあとにかく。
落ち込んだゆいを立ち直らせるのが拓海。
この構図が見れただけでも眼福。
そしてその展開自体も非常に論理的。ゆいが責任を感じている拓海からの言葉でないと彼女は救えなかったと思うんです。
凄まじい構成力だと思いました。
…まあところで、ちょっとオチはあって。
拓海の『大切な人』はゆいを指してるんですが。
ゆいの『大切な人』は皆のことなんですよね。
あそこまで言って俺の気持ち伝わってないんだな。
まあでもそこで皆っていうのがゆいらしいよな。
いろんな言葉が詰まった表情で好きです。
結
ゆいの由来はお結びの結。
人と人、想いと想いを結ぶ人に。
ゆいはその通りに育ちました。
そして自分と結ばれた人たちから、笑顔でいてほしいと思われる子になりました。
この展開はゆいの名前からして当初の想定通りなんだろうなと思います。
とんでもないロングパスです。やばいって。
…さて、まだ一人だけ結ばれてない人がいますね。
フェンネルです。
まだ誰も彼のことをわかってあげられていません。
彼のやっていることは人々の笑顔を奪っているので間違っています。ですがそこに至るまでの彼の人生を、そしてその人生が乗った言葉をまだちゃんと聞けていません。
ゆいがいう皆に彼も入ってるんでしょうか?
ジンジャーの想いと彼を結べるのでしょうか?
その答えは44話で確かめたい。
でもなんとなく、私は大丈夫だとおもってるんですよね。
ゆい自身の想いは、彼女の言葉を受けた拓海から受け取ってますから。