デリシャスパーティプリキュア45話感想
大団円、デパプリ最後の感想です。
いつか
冒頭、フェンネル。
子供の姿で『どうして僕だけを見てくれないの?』と泣いていたのは非常に印象的な表現でした。彼の望みって要は師匠への独占欲だったりが絡んでいて、年齢を重ね大人になっていく過程で向き合い方も自分なりに見つけたりするものだと思います。でもそれができなかった、その感情に関しては子供のまま残ってしまっていた。秀逸な表現です。
大切な人を喪って前に進めたゆいと、ずっと想いに囚われているフェンネルの対比とも言えるかもしれません。
そんな彼にいつか笑顔が見たいと語るゆいも良かったですね。
ナルシストルーもそうなんですが、この作品ってどちらかといえば『このままいけばまあ将来的にはいい方向に行ってるよね』という始まりの部分だけ描いて解決としてるところがあるんですね。良い未来の予兆といいますか。だからもしかしたらスッキリしないとこもあるのかもしれないけど、描かれない見えない未来でいい方向にいってるんだろうなというのは想像できる感じなんです。
いつか、ジンジャーの想いをちゃんと受け取って笑顔になるフェンネルがいればいいですね。
パーティ
最終回だけあってか、これまでのキャラ総出演。
ここねが芙羽様呼ばれしてたクラスメイトと一緒にご飯食べてたり、らんと縁の深い人達がお店に来てたり。
そして1話に1回は変身シーンを入れるノルマは、巨大ケーキでろうそくに火が灯せない→ライトマイデリシャスで火を灯すために変身と非常に豪華な使い方で解決。まあクッキングダムの人たちから見ればプリキュアの変身した姿を見れるのでそれもよかったのかも。
我が推し、ナルシストルーはといえば。
はい、本領発揮です。
フォークの持ち方が悪いのが彼の人生が見えてまた良い。
そして!!!なんといっても!!!!
大好評であったパムパムとメンメン人間態!!!!
銀幕からテレビデビューです。
これはもう単にファンサービスと見ていいと思います。
どうせ出しても設定的に破綻しないから出しておけ的な。
最後らしいとにかく楽しもう!みたいな展開でした。
別れ
全然何も考えてなかったんですが、そりゃあ事態が収束すればローズマリーやエナジー妖精たちはクッキングダムに帰るんですよね。ローズマリーは任務を終えたわけですし、エナジー妖精たちにもレシピボンを守るという使命ができます。
みんな当然離れたくはないはずです。
そんななか、コメコメがゆいの言葉を受けて強がるんですよね。会えなくても交わした言葉から想いは受け取ることができる、だから寂しくないと。
そのゆいの言葉は色々経験して紡ぎ出したゆい自身の言葉、そんなゆいの言葉を受けて言葉を紡ぐコメコメという構図がこれまでのデリシャスパーティプリキュアの集大成とも言えるシーンでとても良かったなと思います。今度はゆいの言葉が、誰かの助けになってるんですよね。
ゆい、ここね、らん、あまねがそれぞれプリキュアになってからの想いを振り返ってのこの展開。素晴らしかったです。
おわりに
えー、なんやかんやで今シリーズも全話感想を追っかけることができました。
ストーリーもよく、戦闘も高水準。素晴らしい作品だったと思います。前作トロピカルージュプリキュアにドはまりしていた私がその続編をちゃんと向き合って楽しめるかは正直不安でしたが、それを杞憂にするほど良い出来の作品でした。
ローズマリーという安心感抜群の大人と共に、ゆいたち4人の成長や葛藤を描いた1年間。そして拓海やブンドル団などいろんな可能性を示してくれた1年間。
…拓海に関しては可能性で終わったのは不憫だったかもしれませんが、まあ多分未来でもしっかり振り回されてやきもきしていることでしょう。そしてどれだけ振り回されていても、きっとゆいの手は離さないって思います。
制作陣の皆様、演じられたキャストの皆様。
ありがとうございました!!
…そして、来週からはひろがるスカイプリキュアの感想記事が始まります。