デリシャスパーティプリキュア21話感想
あまねとここねに続き、あまねとらんの回。
二人の違い
この二人、タイプが違うのはまあ見ればわかる!ぐらいのレベルで違うとは思うんですけれども。はごろも堂のお菓子食べたときの感想が結構印象的でしたね。お菓子というか、食に対してのスタンスというか。
らんは見た目や味を豊富なボキャブラリーで表現し、1を味わい10を出力するみたいな感じ。感動の表現幅、心の動きからそれらが来ているように思います。
あまねは豊富な知識を持ち、食一つに対して色々な積み重ねがあることを知っているが故に味わい深いと思うタイプ。知識は人生を豊かにするという生き方ですね。
あまねはらんの表現力に唸りますし、らんもあまねの『歴史を食す』という見方に凄いと反応。これもまたその違いが素敵ってやつ、お互いに相手のいいところをいいと言えてるのが素敵ですね。
お店の問題
お店の閉店理由、大きいデパートができるから。ってこれ、なんか偶然近くにいたおっさんの推測でしかないんですよね。実際のところはどうなの?って部分でいうと、ご高齢ということもあるようで。古いものと新しいものは入れ替わるもの、年を重ねた人らしい意見な気がしますね。
らんとあまねの喧嘩の原因はここなんですよね。
凄く冷たい言い方をすれば、はごろも堂からすればらんは部外者でしかないわけで。お店の人が閉めようとしてるところに『閉まるべきじゃない』といくのは、気持ちとしては好ましいですが閉店の理由によっては(これもまた冷たい言い方ですが)余計なお節介になりかねない。
ゆいやここねが言っていたのもそこですね、閉店の理由は一体何なのか?というところ。
まあ今回、誰が悪いって推測の情報を与えたオッサンが悪いのでは??って思わなくもないです。あと想い出が積み重なって歴史になるという話で想い出奪うナルシストルーな、やりすぎやぞ!!!!
守りたいもの
らんがはごろも堂の閉店を止めようとしたのは、閉店=終わりだとなっていたからだと思います。閉店したらはごろも堂はなくなってしまう、でもなくしたくない!!って感じです。
でも閉店したからといって、はごろも堂が積み重ねてきたもの全てが消え去るわけではないです。お店の味を楽しんだ人の瞬間の感動、そしてそれを懐かしむ想い出を語るときまたはごろも堂は復活します。誰かの心にある限りしずっと無くならないってことですね。シャンティアみたいですね。
これらの事象を『歴史になる』と表現するあまね、良いですね。そして閉店という形で一旦終わらないと、歴史にはなりづらいんですよね。歴史ってほら、過去の出来事だから。
あまねの表現力や物事の捉え方等々、もはや中3の域を超えていますね。
おわりに
最後に楽しく食べてうおー楽しかったね!!って終わりかと思いきや。
閉店し、誰もいなくなった店内。黄昏時の光が寂しさを感じさせます。日が落ちることをお店の終わりと重ねた表現演出でしょうか。この終わってしまったシーンを入れることで、物語の質が一段と深まったなあという気がします。現実的な部分をうまく入れると効果的。
最後におばあちゃんがらんの投稿を見て『ありがとう』と言っているのも良かったですね。らんの想いはおばあちゃんに伝わっていたし、らんの行動は皆にはごろも堂の歴史化に貢献していたと思います。