ノケモノたちの夜 第12夜感想
巻頭カラー回ですね。
次シリーズや次々シリーズへの伏線がある回。
スノウの相棒
タケナミ、なんとなく察しながらもあえて突っ込まない。非常に飄々とした人物ですね。こういうタイプはキライじゃないです。しかしおまけでも語られてましたけど、初登場時はもっとお硬い感じでしたけどね。なにがあったんだ…。
で、そんなタケナミがウォントリン地方へ出動。
これは恐らく魔女の噂を聞きつけての指令ですね。
さて、魔女とは一体…?
1話の完成度
ウィステリアでした。
冒頭に魔女の情報を出し、半ばでウィステリアとマルバスを描き、実は彼らの行動が魔女と報じられたんだよーって仕掛けがうまかったですね。マルバスは一般人には見えないので、ウィステリアがやったと思われてるんですよね。
魔女、見えない謎の力でやられたこともありますが、恐らく杖持っていたのも関係していますね。別にその杖は魔法の触媒の杖ではなく、盲目の者が使う杖なんですけども。
そして盗賊の『俺たちのことなどまるで見えていないかのような素通り』というセリフがめっちゃおもろいです。盗賊団からすれば、自分たちなんてそれだけ小さい存在なのか?と思ってるんでしょうが。実際は『マジで見えてない』んですよね。
悪魔が見える人間は限られる、ウィステリアの盲目など設定を活かして面白い風味の話になったなあと思います。
悪魔が故に
悪魔と人間は違う、寿命もですし生物としての強度も。
マルバス自身は補給もいらず、不老不死なので別にどこにいようが何も心配する必要ないんですよね。彼に危害を加えることができる生物は限られています。
ただウィステリアはそうはいきません。食事は必要ですし、人間の彼女は簡単に死にますし、少女であるから狙われやすくもある。しかもマルバスは視認されないので、余計に狙われやすい。
マルバスが自身の感覚で行動すると、ウィステリアにとっては結構危険がいっぱいなんですよね。悪魔と人間の違いを前回とは別の視点で描いてきたなあと思います。引き出しが多い。
それにしても『マルバスと一緒ならどんなとこもへっちゃら』というウィステリア、可愛すぎますね。そりゃスノウも溺愛するわ…。
おわりに
次回からは初の続き物エピソード、リバーサイド・マーダーですね。
終盤にとんでもない接続をされたエピソードなので、改めて読むと発見が多い話になるんだろうなと思います。
コンスタントに感想書いていきたいですね。