ノケモノたちの夜 第5夜感想
ウィステリアの兄、スノウと対峙するマルバス。
この回の会話劇は好きです。
ということで感想参ります。
だいぶ期間が空いたことには目をつぶってください。
悪魔が見える兄妹
悪魔が見えるのは異能、血筋とかそういうのではないので遺伝しない。
スノウとウィステリア、ふたりとも悪魔が見えるというのは非常に珍しいようです。へーなるほどね…。
さて、マルバスは悪魔なのでスノウからすれば『妹をなんらかの目的で連れ去った』と考えても不思議はないんですよね。実際にはマルバスはウィステリアのことをとても大事にしているのですが、そんな事情は知らないですし知ってたとしても『悪魔だから裏があるのでは?』と考えることでしょう。ましてやスノウは悪魔の危険性故に悪魔祓いをする職業ですしね。
そんな感じでウィステリアを巡っての関係性が面白いなあと思います。
…ところで『悪魔がなんの見返りもなしに助けることはできないはず』っていうのは大網のことですよね。細部の台詞見るとちゃんとしてるなーとか思ったりします。このあたりは感想書くにあたって改めてじっくり読み込んだが故に気づけたポイントですね。
カフェでの戦闘
人間化を解いたマルバスにスノウは容赦なく銃をぶっ放します。が、マルバスには止められる。銀製の弾丸、いわゆるシルバーブレット。更に加護を加えたその弾丸は悪魔を祓うにはもってこいの道具でしょうね。
ですが、マルバスが強すぎるのでその弾丸も髪を焼く程度になるんですよね。それをマルバスは『威力不足』として『合金では?』と言ってくるのがめちゃくちゃ好きなんですよ。いやいや、自分が大悪魔やからで純銀でも効かんだけは??って話なんですよ。でも当の本人はそれを鼻にかけてこないってのがオシャレだなあって思います。
そしてスノウがつけてくることを予期して頼んでおいたコーヒー1杯分、それぐらいは楽しませてくれって煽りもいいですよね…。このあたりの会話劇、言葉の字面以外の情報がたくさん溢れてるのでとても好きです。
その感覚は
もう一つ好きなのが、マルバスの感覚ですね。
兄のことを誇らしげに話すウィステリア、妹を返してもらうと宣言するスノウ。二人はお互いに強く想い合っており、その理由を述べるならば『兄妹だから』に他なりません。
そして、血の繋がりはマルバスには絶対に持てないものです。
二人のその関係性にイラッとしてるんですが、これもう嫉妬以外のなにものでもないんですよね。でもマルバスはあまりにも長い時を生きたから感情という感覚をほとんど忘れているんです。
感情を無くした人物が、大切なものに出会って感情を知っていく話。
大好物です。
おわりに
そしてウィステリアもいる状況での邂逅。スノウは銃をぶっ放しましたがどうなるのやら…緊迫はまだまだ続きます。ウィステリアは大悪魔マルバスと兄スノウ、相対する二人のどちらにつくんでしょうね?