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主にプリキュアシリーズの感想と考察

トロピカルージュプリキュア37話感想

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出典 トロピカルージュプリキュア37話

 

まなロラの

 

出会いは運命-さだめ-

 

マジエッモっ…

 

 

べぎ 辞世の一句

 

 

今週の感想、おわり

 

 

 

 

 

 

…だけでもいいかなって思ったんですが、まあそういうわけにはいかんのでちゃんと感想書きます。まあとりあえず、積み上げられた破壊力に私は瀕死です。

 

 

 

 

 

 

これは人間と人魚の物語

 

私は常々トロピカルージュプリキュア人間と海の生物(人魚)の出会いの物語であり、ひいてはまなロラの物語であると言ってきました。私がまなつとローラのことが好きすぎるためにおおげさな冗談としてしか見られていないかもしれませんが、割と真面目にそう思っています。

 

過去には伝説のプリキュアとあとまわしの魔女。

そして現代におけるまなつとローラ。

 

過去と今人間と海の生物の関係性がそれぞれ存在していて、この2つを対比させる構造になっているのだと思います。そして今週の話はまなつとローラの関係に、過去の時間軸から要素を足してきた形になります。

 

端的に言えば…

 

・二人は幼少期に出会っていたが、ローラはその記憶を掟により消されていた。

・まなつはその子の名前も聞いていなかったため、以後必ず名前を聞くようになった。

 

今、素晴らしい関係性をもつ二人が過去に出会っていたという事実。そしてそれを忘れているorその子だと思っていない状態で再び出会い関係性を深めていたという事実。この重ね具合の破壊力ったらありません。

 

そしてその過去に『何故まなつは初対面の相手に必ず名前を聞くのか?』というまなつの行動形成のきっかけがあったという重ね、その伏線も回収してくるという豪華っぷり。行動形成のきっかけになっているという点が、この出来事のまなつの中での重大さを示していてよりエモいですよね。

 

過去に出会っていた。一方でこの事実は『今の関係性』に対してマイナス影響を及ぼすこともあります。要は『二人が仲良くなったのは過去に出会っていたから』という理由付けになると、今の関係性は(あえて悪い言い方をすると)ポッと出の過去ありきなのかとなりかねないからです。

 

でもそうじゃないですよね。1話時点でローラは人間を自分が女王になるための駒としか思ってません。人間であるまなつと出会っていた過去の記憶がわずかでもローラに残っていればありえない行動です。一方のまなつ、幼少期に出会った子が『まさか人魚だとは思わなかった』ので1話で出会ったローラがあのときの子だなんて思わないでしょう。

 

二人が出会って仲良くなったのは、過去の出会いが直接的な要因ではありません。だからこそ、今回明かされた過去が単にエモさを爆発させるだけになってるんですね。

 

私が思うに。

 

昔ローラと出会ったときのことがきっかけで『今一番大事なこと』を重視するようになったまなつが、今ローラと出会って仲良くなった。

 

って感じですね。非常に絶妙なバランスでまなロラのエモさを爆発させていると思います。

 

人魚の国の掟

 

…はい、ところで先程のエモい話の中に一つとんでもない事実が紛れ込んでましたね。そう、人魚の国の掟です。先週の感想で私は『記憶はあくまで吸い出して記録しているだけで、吸い取られた記憶はそのまま』と予想していましたが、全くそんなことはなく普通に消えていました。なんてこったい。

 

人魚の国の掟、人魚の世界と人間の世界は交わってはいけない。古来よりの決まりごとにより、人間と関わったものはその記憶を消される。先週出た装置はそのためにグランオーシャンに置かれていたと。

 

理由としては割とすんなり納得行くかなーって気がします。古来よりの掟ってだけで特に論理的な理由が語られたわけではないですが、異種族が交わることの危険性はなんとなく感覚的に感じるといいますか。関わったことで悪しき方向に行かないようにするための規制ですよね。記憶を消されるのは女王も例外ではないということなので、そのあたりは非常に公正な気がします。

 

 

 

…ただ、ローラは納得できない。

全てが終わったその時、まなつたちとの記憶も掟により消される。それはローラが女王になっても変わりません、先も述べたとおり女王も例外ではないからです。

 

そんなこと、ローラが納得できるわけありません。17話でローラは自分の目標であった女王になることよりもまなつたちと一緒にいることを選びました。それほど大きかったもの、そしてそれからも育まれているもの。それらが全て無くなる。

 

ただ掟というだけで。

 

そんなこと、一体誰が納得できましょうか?

 

 

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出典 トロピカルージュプリキュア37話

 

そんなのひどい。私は嫌。

皆のこと忘れたくない。

そんなの絶対嫌。

 

ただ感情を吐き出すだけの言葉。日高里菜さんの演技力が爆発し、言葉が感情の塊として飛び出てきてなんともいえない気持ちになりました。記憶を失くすことに対するローラの強い抵抗感、それがそのまま伝わってきたシーンだと思います。うるっと来た。

 

やっぱローラって凄く魅力的なキャラだし、日高里菜さん凄いなって思います。

 

ローラを演じるのが日高里菜さんで良かった。

 

 

…ところでこの掟、伝説のプリキュアと関わったことであとまわしの魔女になってしまった魔女がきっかけでできた掟なんですかね。それなら闇が深い。

 

その不安を晴らすのは

 

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出典 トロピカルージュプリキュア37話

 

あのときの約束の花冠。過去の約束を果たすまなつ、うわエッモ。

 

そのエモさにローラも素直に喜ぶわけですが、つきまとうのは今の想いも忘れてしまうのかなという不安。しょうがないと思います。話の途中でヤラネーダ倒しに行ったので、なんか結局中途半端なところで戻ってきちゃいましたし。

 

そのローラの不安を晴らすのは、やっぱりまなつなんですよね。忘れるわけないという鼓舞、もし忘れても私が思い出させてあげるという強い意志。自分だけでなく、さんごやみのりやあすかも同様の想いのはず。ローラを励ますのに文句なしの言葉だったと思います。

 

忘れてもまた会えたっていうのも、まなつの言葉の説得力を少し増してるよなあと思ったり。

 

しかし34話で別れの可能性を示唆した上で『ずっと』というアンサーを出していたので不安がなくなっていたんですが、こんな形で別れの可能性が出てきたのは正直びっくらこいてます。良いか悪いかは別としてトロプリらしからぬヘビーさだなあって感じました。個人的にはそういうの好きですけどね。

 

 

愚者の棺

 

まあ一応(?)敵方にも触れておきますか。愚者の棺は解放すると不老不死になると言われていると女王様は語ります。それによって永久に後回しが可能というのがあとまわしの魔女とその一味が解放を狙う理由ですね。

 

…いやー、言うまでもなくめちゃくちゃ怪しいスよねこれ。

 

というのも女王様は『言われています』と言っているので、確信があるわけではないんですよね。伝承とかそんな類の話。そしてあとまわしの魔女一味もその『言われています』レベルの話を鵜呑みにして働いてるんですよ。ところでエルダは『本当に望みが叶うのか?』と確認していたことがありましたね。

 

ということで回を増すごとに怪しさを増すバトラー。

今回も怪しいカットありましたしね。

 

まあ恐らく愚者の棺を解放すると不老不死の力が得られるというのは『そういうことにしておけば誰かが解放しようとするから』っていう罠ですよね。その噂はバトラーによるものか、はたまた棺の中に在るものが流したのかはわかりませんが。

 

バトラーに同情できるのは、せっかくしまっておいた海のリングを伝説のプリキュアにワープされてしまったことですね。策は万全なのに不思議パワーでやられてしまったのは同情します。

 

おわりに

 

まなロラの特大爆弾が落とされて間もないですが、来週はついにあすかと白鳥百合子のエピソード決着回。こちらも楽しみです。みのりやさんごにも個人回があるんだろうなーと期待も膨らみますね。

 

おまけ:ローラの記憶(映画ネタバレ有り)

 

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出典 トロピカルージュプリキュア37話

 

記憶の結晶が巻き貝ってのがいいですよね。

『チャームポイントはこの巻き貝よ』に通じてきて良いと思います。