ノケモノたちの夜 第11夜感想
序盤だと一番好きな回。
今思えば、花火を打ち上げていたことにも意味があったのかなと思います。
ガイ・フォークス
300年という時でも、悪魔からすれば一部にすぎません。
すべてを失ったであろう人間が、最後に願いの対価として差し出すのはなにか?なるほど確かに興味深い話ではありますが、それを聞くのはやはり悪魔らしく性が悪いなあとも思います。そもそも『楽に死なせる』ための対価て!どん底に居る人間からまだなにか取り立てようとしてますからね。
カトリック教徒だから、悪魔の手は借りない。
ガイ・フォークスもなかなかおもしろい人物です。
時の流れ
そんな300年前の出来事をまるで昨日のことのように話すマルバスの姿を見て、ウィステリアは改めてマルバスとの時間感覚の違いを感じるのですよね。自分が大切に思っているこの時間も、マルバスの長い生の中ではほんの瞬間にすぎないのでは?と思うわけです。自分と相手が同じ時間を共有してるのに、その時間に感じる価値が一致しないのは確かに寂しいですよね。
そんななかでウィステリアが出した答え。
ずっと忘れられない思い出を作る。
たとえ一瞬であっても、その記憶がずっと残るような思い出を。
悪魔の時間感覚を変えることはできなくても、マルバスがガイ・フォークスとの出来事をずっと覚えているように、自分との思い出もずっと覚えてもらうことはできます。良い答えだよなあと思います。
なによりも、花火をバックにこれを言うウィステリアの作画がめちゃくちゃ良いんですよね。このページ、本当に好きでまさに『忘れられない思い出』になりました。
今思えば、一瞬で消えてしまう花火がこのお話で出てきたこともきっと偶然じゃなくて意図的なんだろうなって思います。一瞬で消えてしまう花火と、悪魔の時間感覚を重ね合わせてるんですよね。花火の綺麗さと、忘れられない思い出が持つ輝きも重ねてると思います。
おわりに
マルバスが『今日の花火は今まで見た花火で一番マシ』といっていましたが、まあその理由は『ウィステリアと一緒だったから』ですね。そういうとこホント…良いですよね。
次回はセンタカラーでしたね。それを挟むといよいよ初の連続話が始まります。
私の感想記事の更新頻度もあげていきたいです!