ノケモノたちの夜 第17夜感想
エピローグ、そして壮大なる仕込み。
偶然の契約
悪魔は契約なしには動けません。これは大網でも縛られている絶対のルール。ですが契約というのは対価と願いで成立してしまいます。入水した女性の呟きが願いとなり、自殺したことで命が対価となりました。川の悪魔はそれを利用して私服を肥やしてたわけですね!!ずるいな!!
ふとした呟きが勝手に契約になる、恐ろしい話です。
一番恐ろしいのはその後の回収なんですけど。
守るために
モリーの目論見は単純。
ウィステリアがピンチになればマルバスが助けにくる。なのでわざとウィステリアを川の悪魔に襲わせるというもの。マルバスからすればウィステリアを故意に危険に晒したということなので前話から激怒でしたね。でもモリー結構頭いいと思います。
他者を巻き込んでまでモリーが守りたかったのは、ハリエットの魂なんですよね。
モリーもまた、契約者を大切に思う悪魔です。
悪魔と契約者
モリーがハリエットのことを大切に思っていたように、ハリエットもまたモリーに対して特別な感情を抱いていました。モリーと出会った後も悪いことはしてましたけど、一緒に行動してるときは笑顔でした。
魂を食わせるとそこで終わり、魔力になるので輪廻も不可能になるということでしょうか。それでも、ハリエットはモリーを助けるためにその道を選んだんですよね。
何よりも。
モリーの魔力になり、モリーの一部となってずっといっしょにいる。
その捉え方が素敵だったように思います。
おわりに
あまりにも儚い二人の命。
でもその二人の出会いが、二人と出会ったマルバスの心に新しい概念を与えたように思います。
なんだろう、決して派手ではないけども染み入るようなお話だったと思います。
…さてお待ちかね。
次回からブラックベル家編の感想です!!!!!!