べぎログ-べぎの感想・考察-

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主にプリキュアシリーズの感想と考察

ヒーリングっどプリキュア42話感想

42話の主題、のどかとダルイゼンに関してはたっぷりと書きました。

 

begilog.hatenablog.jp

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そして本日、答えが出る42話の放送でしたね。

 

前置きはもういいですね。感想に参りましょう。

 

 

 

パートナー

 

2つの夢、どちらを取るかで迷っていたちゆ。

グアイワルの策にハマったことで自己嫌悪に陥っていたひなた。

 

彼女たちを助けたのは、ずっと一緒にいたパートナーでした。

 

ペギタン、ニャトランがちゆ、ひなたを助けたように。

悩めるのどかの助けとなるのは、やはりラビリンでした。折れそうなときに仲間のプリキュアではなくパートナーが最も強い支えになるというのはとてもヒープリらしいと思います。二人でプリキュア

 

ラビリンの問いかけに答える形で、のどかはその心の内を吐き出します。

さながらその姿はお医者さんと患者のよう。

 

さて、のどかは何を思っていたのか?

 

 

抱えていたおもい

 

ラビリンは最初、のどかは本当はダルイゼンを救いたかったのに自分たちのために救わない選択肢をとったのではないか?と考えていたんですよね。のどかはとても優しいから。自分の本心より他人のことを優先して行動しかねないほどに優しい。そうラビリンは考えていました。

 

でも、のどかが悩んでいたのは自分の本心と他者とのジレンマではなかった。

 

ダルイゼンの手を払った時、彼女は自分のことしか考えていませんでした。

(なんかめっちゃのどかが悪い子みたいな言い方ー!いい子です。)

 

ダルイゼンを助けるためには自分の身体にダルイゼンを取り込む必要があります。でもそうすれば、幼い頃やメガパーツが体内にあったときのような苦しみとまた戦わなくてはいけません。

 

 

苦しみの中でも戦って、周囲の人に助けられて。

そういった経験も『花寺のどか』を語る上で欠かせず、重要な構成要素です。

 

…でもだからって。あの経験が糧になったからといって。

 

もう一度あの苦しみを味わいたいか?と言われれば。

 

 

もう二度とあんな苦しい思いをしたくない。

したくないよ…。

 

 

そうなるのは当たり前です。

好き好んで苦しい経験をしたいと誰が思いますか?

 

辛かった部活の練習、受験勉強、社会人経験、闘病生活etc。

振り返ってみれば『あの経験があったから今の自分がいるんだな』と感謝することがあっても、感謝するのはそれを乗り越えた未来の自分なんですよ。今この瞬間に苦しい思いをする今の自分ではない。

 

 

もう二度とあんな苦しい思いをしたくない。

 

今のどかがそう思うのは至極当然。

けど、そうやって自分を優先してしまったことをのどかは気にしていたんですよね。

 

ダルイゼンを助けたいかというラビリンの問に対して『そうしたほうがよかったんだと思う』と語っていたことがその証。自分のことを優先して助けを求める手を振り払ったことを、非道いことをしてしまったとのどかは思っていたんですよね。

 

そのことに重い責任を感じているのどか。

 

まあぶっちゃけ超興奮しました!!!!!

 

自責の念に押し潰されそうで泣いちゃう子、最高です。内にどれほどの感情があるんでしょうか?その感情量が押し留められずに流れる涙。人の感情が揺れ動く姿というのは本当に心を揺さぶります

 

我ながらヒドい趣味だとは思うのですが、でも仕方ないですよね。自分の気持ち大事にしろって今日のプリキュアでも言われたし。

 

ありがとう!ラビリンとグレース。

 

昔はこうじゃなかったはずなんですけどね。どうしてこうなったのやら。

 

 

守らなきゃいけないもの

 

以前も語りましたが、のどかがダルイゼンを助ける必要はないと私は思っています。

 

助けるにあたって、のどかがまた苦しい思いをしなければならないこと。

これまで散々地球を蝕んだりメガパーツ投入でのどかに苦しい思いをさせたり、のどかにダルイゼンを救う義理が全く無いこと。

回復したダルイゼンはまた地球を蝕むでしょうから、助けたら地球への被害が拡大してしまうこと。

 

いろんな理由がありますが、とにかく百害あって一利なしなんですよ。

 

…それでも、私はこう思っていました。

 

助けを求める相手を救うのがプリキュア

助ける必要がない相手も助けて、

それを納得させる凄い展開になるはず。

 

プリキュアだからきっと助ける。そんな期待がどこかにあったんでしょう。

 

でもそれは期待じゃなかった。

ただの理想の押しつけでしかなかった。

 

ラビリン、そしてのどかが出した答えはそう示してくれました。

 

のどかは『助けたほうが良かったんだと思う』ということを言っていましたが、それはのどかの気持ちじゃないんですよね。例えば私がそういうスーパーウルトラCを望んだように『すべき』という話になっている。

 

ラビリンが求めた答えは『助けるべきだから助ける』というのどかの本心からかけ離れた答えではなく『のどかは助けたいか助けたくないか』ということ。

 

そして、それが守るべきもの

のどかの気持ちと体。

 

本心も自分の身も犠牲にして、

ダルイゼンを助ける義理も責任もない。

 

私も昔似たようなことを言われたんですよね。誰かのために働く前にまず自分のことを第一に考えろって。自分を犠牲にして誰かのために頑張ったところで意味がないって。

 

だから本当にそのとおりだなって思います。

それを言い切るラビリンが本当に素晴らしいパートナーだなって思います。

 

暴走しているダルイゼンを前に『のどかのせいじゃない』と言い切ったり、本当に痛快でしたね。

 

 

のどかの答え

 

 戦闘中、キュアグレースの中へ入ることを再び求めるダルイゼン。

 

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出典 ヒーリングっどプリキュア42話

 

 

でものどかの答えは決まっていましたね。凛々しかった。

 

ダルイゼンを助けたら、のどかはどうなるのか?

のどかは三度、苦しい思いをすることになるでしょう。

 

元気になったらダルイゼンはどうするのか?

再び蝕み活動をし、また地球や生物を苦しめるでしょう。

 

 

ダルイゼンを救う必要なんてない。

考えてみれば当たり前の答え。というか私もそう思っていましたし、そう書いてるし。

 

それでもいわゆるヒーローが『助けない』という選択をするのはとても難しいと思うんです。やはりヒーローだから助けるんじゃないか?って思いますし、それでも納得できちゃうようなウルトラCな展開を求めてしまいました。

 

でもそんなの理想の押しつけでした。

 

ヒーローだから全部救う。そういうきれいなお話ではなく。

 

義理も道理もないから救わない。

 

一見して薄情な選択、でもそれを納得できるような展開にすること。

ヒーリングっどプリキュアは凄いことをやってのけたと思います。ヒーローものとしてある意味で最も難しい話を、きちんと納得できるように展開しました。

 

救う際の苦しみ、救った後の想定被害。

ちゃんと作中で示しているからこそ、救わないという選択に納得が行きます。

 

改めて思います。

 

ヒーリングっどプリキュアを見れて良かった。

素晴らしい作品です。

 

まだ終わってないですけど。

 

 

取り込まれた者

 

ダルイゼンは取り込まれましたが、最後は多分ダルイゼンとして存在してるんじゃないかなって思います。

 

その理由は公式サイト。

 

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出典 ヒーリングっどプリキュア公式サイト

 

キングビョーゲンはネオキングビョーゲンが追加され更新されているのに、グアイワルとダルイゼンは未だグレーカラーになっていません。

 

また今回、暴走したダルイゼンにファイナルヒーリングっどシャワーを打った際にダルイゼンを浄化しきれず最初の姿のダルイゼンが残りました

 

キングビョーゲンも同じく、キングビョーゲンを浄化した後に取り込まれたグアイワルとダルイゼンまでは浄化しきれず残るのではないかなと思います。

 

そのときこそ、ダルイゼンは地球を苦しめる存在じゃなくなってるといいですね。

 

 

おわりに

 

救わないという展開。それを納得行く展開で見事に描ききった42話だったと思います。

 

そして遂にキングビョーゲンとの決戦。

どうやらアスミが自身の存在をかけてなんとかしようとする雰囲気ですが…?

 

いよいよ次シリーズもテレビでお披露目になりましたが、ヒープリも目が離せませんね。