ノケモノたちの夜 第63夜感想
既に来週が辛い。
※合併号により来週はサンデーがないため
まあ次号はセンターカラーなので多少帳消しです。
イベルタ・ジャクソン
彼女の過去が明かされましたが、まずめっちゃ美人。そして当時20歳でありながら隊長に就いている。そこから50年経って、今は副団長。団長は人外だからまあさておき、イベルタも相当強いんじゃないか?って思いますね。下手したら、この作品内で最強の女性かもしれません。アスタロト?悪魔なので…。
過去の彼女は勿論見た目も魅力的なんですが、今の彼女もとても良いと思います。いってしまえばおばあちゃんなわけですが、顔から年齢がしっかり感じられるんですよね。シワとか、画力の表現力がヤバい。
今回明かされた情報で推察できる彼女の強さ、団長との関係性などいい情報がいっぱい。たった1話で格段に魅力を上げてくれたなと思います。
団長と副団長
50年来の付き合いとなるソル・アダムズとイベルタ・ジャクソン。
その出会いは…ソル少年とイベルタお姉さんから始まりました。おねショタ?
最初こそ、悪魔と同じ計器反応を示し死なないソル少年への態度は険悪。
というか計器が反応→つまり悪魔→即刺すって行動が早すぎますよイベルタお姉さん。
最初の拒絶理由って悪魔ないしは人ならざるものだからってことなんですよね。
ただ、結局最後はイベルタはソル少年を受け入れます。
心を開いた最初のきっかけは、彼が示した『理由』なんでしょう。
自らの身体を妙な身体にした三ツ目の悪魔を殺す。
カンではあるが、やつはきっと世界に大きな害を為す。
世界に害を為すであろう存在を滅ぼすことを彼は正義と呼び、
それを為すことに『理由など必要ない』と語った。
人は行動するときに理由がある生き物です。スポーツ選手が練習するのはいい成績を出すため。勉強するのはいい成績を出すため。何故行動するのか?イベルタはそれをソルに問うたわけですが、それで返ってきた答えは突き詰めれば『正義を為すため』という答え。
正義という、とても大きな大義。
それほど大きな大義でありながら、為すのに理由はいらないと語ったんです。
なんというかまあ…惹かれるのも納得。
悪魔だと思った人物は、ちゃんとした筋が通ったとても大きな人物だったわけですね。
確かにその身体は人外ではありますが、心が真っ当なら信頼してしまうあたりイベルタもなかなか合理的だなあとかちょっと思っちゃいます。まあ三日三晩戦って判断力が多少衰えていたのもあるんでしょうけどね。
それにしても…。
最初拒絶した手前、認めるのに意地があったイベルタお姉さん。
めっちゃ可愛いですね!!!!
可愛いと言えば…。
素顔をさらせばいいのかと言うソル少年に対する『は?』の顔。
内緒だぞ、とイベルタに言うソル少年の顔。
この2つ、めっちゃ好きです。やっぱ表情上手いですわ、コミカル面も凄く魅力的。
死地の策
そしてそんな彼女が取った策もまた特筆すべきものがあると思います。団長不在時は本部の指揮は彼女が執ると42話で言ってましたし、今回の作戦は彼女の立案だと思います。そういう前提で話していきます。
ざっくり言えばこんな作戦。
・他の団員は退避しやすいように配置し、敵を本部の中まで誘い込む。
・唯一本部に残って指示を出していた自らのみが敵主戦力であるダンタリオンたちにあたる。
さて、恐らく彼女は剣十字騎士団の中で2番目に強いと思われます。20歳時点で隊長の人物が、50年の時を経た今は副団長の地位にいる。その強さは言うまでもないでしょう。
そして…ブラックベル家編でナベリウスとの戦いに参加した団員はソル団長のみでした。上級悪魔を単独撃破できると言われる隊長のタケナミですら、大悪魔相手にはまるで相手にならない。戦力にならない人間が戦闘に参加するのは足手まといでしかない、それがこの作品での見方だということです。
つまり…ダンタリオンたちにイベルタのみがあたるというのは、これまでの作中描写と照らし合わせても非常に理にかなっているということです。
そして、この戦術の優れたところは…。
一番危険な場所にいる人物がイベルタのみ。
他の団員の死亡リスクを極限まで下げているわけです。
この戦場において一番危険な場所は言うまでもなく大悪魔ダンタリオンがいる場所です。だからそこには別格の強さである副団長かつ老人であるイベルタのみが立つ。部下を守る、若者を守る。いずれの観点から見ても素晴らしい志ですし、恐らくそういった意図もあったのではないかなと思います。
いやー、これホントとてもいい策だと思いますよ。
戦力面で見たらめっちゃ合理的でドライなんですけど、同時に仲間の安全を考えていてめっちゃ優しくもあるんですよね。
こういったところもソルとイベルタは似てるなーって思います。
というか指揮執ってる姿といい、心といい、上長が素晴らしすぎる。
凄いぞ剣十字騎士団。
オーガスト
…ところで。団員たちの奮闘ぶりが描写される中にオーガストの姿が見えませんね。
シュラとビビアンはアレックス&グレンと相対してますし、報告役もロゼでした。ダンタリオンを発見したのは『無理すぎません?』と言ってた若い兄ちゃんですし、西B地点で報告してた団員もその兄ちゃんの隣にいました。
無論、先週描写された団員の中に今回出てなかった団員はいます。
ただ、オーガストはイベルタと『クソジジイ』『クソババア』と呼び合う関係。お互いにずっと騎士団にいる腐れ縁でしょうか、年齢も近いのでしょう。もしイベルタの策が『若者をできるだけ危険から遠ざける』という意図が含まれているとするならば、その意図を察した上で自らはイベルタの助力になる位置に来る可能性があるんじゃないかなって思うんです。
なので私はイベルタ、アスタロトに加えオーガストもこの戦いに参戦するんじゃないかなって思います。少なくとも、この場には来るんじゃないかな。
ざっくり根拠を述べると。
・オーガストの年齢。
・別箇所に配置というイベルタの指示があっても、無視しそうな性格に見える。
・タケナミがこの場にいる。
と、結構可能性は高いんじゃないかなって思います。腰痛めがちですしその実力はイベルタには劣るのかもしれませんが、長年騎士団にいたのならかなり強いはず。隊長じゃないのは性格的な問題でしょうしね、多分。恐らくカリムの相棒→近接戦闘タイプでしょうし、この場にいても問題なく戦えると思うんですよね。
さて予想がどうなるか楽しみです。
最悪の足止め
マルバスたちの足止めにスノウをぶつけるつもりのダンタリオン。
まあめっちゃ効果あるだろうし。
それを策として敵が実行するのは作品として信頼できるんですけど。
それはそれとしてやってること最悪だからね。
反省してダンタリオン。
ただ、スノウの身に関しては今回の話で希望も見えた気がします。
それが二重契約です。
要は悪魔って複数人と契約することが可能なんですよね。ダイアナがナベリウスと契約しつつ、一回きりの護衛悪魔と契約してましたね。あれの逆バージョンってところでしょうか。
つまりね、マルバスがスノウと契約し彼を助けても問題がないわけです。わざわざ二重契約という概念を出してきたということは、そういう展開が示唆されてる気がするんですよね。マルバスはこれで角を回復できるかもしれませんし。
さて、どうなるか…。
おわりに
とにかく次の展開も楽しみなんですが、次週は合併号により雑誌自体がおやすみ。悲しい、水曜日に私が死んでいても知らんぞサンデー。
まあいってもしょうがないので、おとなしくセンターカラーを楽しみにしておきます。