べぎログ-べぎの感想・考察-

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主にプリキュアシリーズの感想と考察

『ノケモノたちの夜』の魅力について

本日は作品紹介、いわゆる布教となっております。久保さんは僕を許さないに続き2作品目ですね。パート2ってやつです。

 

 

今回は週刊少年サンデーで連載中、ノケモノたちの夜をご紹介したいと思います。

あらすじ

 

アレコレ話すよりかは1話を見たほうが早い気がしますね。

 

コチラから読めます↓

https://websunday.net/rensai/nokemono/

 

ざっくり言えば…人間と悪魔という異なる種族の二人の物語です。

ウィステリアは『悪魔が見える目』を対価にマルバスと契約し助けてもらいました。そして…マルバスが見てきた色々なものを、奴隷であったため何も知らないウィステリアに教えるという契約になりました。二人が旅をするのはそういう目的です。

 

ではどういったところに魅力があるのか、私なりに考えてみました。

 

二人の旅路が魅力的

 

メインである二人の旅は端的に言うとエモいです。

 

芸術や景色、マルバスにとっては何百年の間に見た他愛のない記憶の一部。ですがウィステリアにとっては、全部はじめての体験なのです。未知のことに対するウィステリアの反応はとても可愛らしいです。

 

そして…そんなウィステリアが一緒にいることで、マルバスにとって退屈だったこれらのことが『楽しい』という記憶に変わっていきます。楽しそうにしてる人が側にいると、こちらも楽しくなってきますよね?あんな感じです。マルバスからしたら『なんでも反応してくれるので見てて飽きない』みたいな感じもあるんでしょうけど。

 

退屈だったこれまでの記憶。

ウィステリアにとって未知から既知に変わり新たな楽しがを得られるもの。

そしてマルバスの記憶は退屈から楽しいに変わっていく。

 

ただ…二人が一緒に旅をするだけで

うーん!エモい!語彙力が低下しますね。

 

キャラの性格がとてもわかりやすい

 

悪魔と人間は違います。

例えば…(人間式の)食事。悪魔にとって食事は必須ではありません。人ならば生きるための栄養補給に必要ですが、悪魔は食事を自身のエネルギーである魔力にしようとするとその変換に使うエネルギーのほうが多くむしろマイナスです。

 

とすれば…食事に対して悪魔と人間で価値観が違ってきます。当たり前なのです。

 

このような価値観の違いはいろんな点で出てきますが、この作品は悪魔という異種族の価値観を人間である私達にも理解できるように伝えるのが抜群に上手いです。いえ、悪魔に限らずですね。キャラの価値観信念の描写が凄まじく上手い。それはつまり『このキャラはどういう人物なのか?』がわかりやすいということです。

 

『価値観』がしっかりキャラに見えるということは、正義であれ悪であれとても魅力的なキャラであると思います。それぞれの価値観に基づいて行動するキャラ、それらが絡むだけでとても魅力的な会話劇と化します。

 

移動する列車内で登場人物二人が会話するというだけの1話があったのですが、普通に面白かったです。アレは凄かったですわ…。

 

心の強さが美しい

 

単純な強さで言えば悪魔のほうが圧倒的に強い世界観です。作中には悪魔討伐を生業としている集団も出てきますが、それでもマルバスを始めとする大悪魔には歯が立ちません。ウィステリアも『盲目』の『少女』と、こと戦闘面においてはマルバスに守られるだけの存在と言えます。

 

ですが…そんな彼女が実は一番強いのではないか?そう感じてしまうほど『意志』や『』が強いです。その強さが『盲目』である彼女の『目力』で伝わってくるシーンが有るんですね。画力、凄い。

 

これも人物像がしっかりしているが故なのかなと思います。

心という内面の強さが外面に溢れてくるのかしら。

 

ブラックベル家編

 

人物描写や会話劇、異なる価値観などそれらの魅力がグッと詰まっているのがブラックベル家編でした。実際、私が単行本購入を決めたのもこの章を読んだときです。

 

この章、なんとですね…。

 

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出典:ノケモノたちの夜単行本3巻&4巻表紙

 

6月18日に発売する単行本3巻と4巻。

その2冊で完全収録しているんですね!!!!

 

と、まあ完全なるダイマなわけですが。隠す気もない。

 

実際、この章でノケモノたちの夜の面白さはかなり上がっていると思います。というか『この章はまとめ読みしてほしい!!』と担当さん達が頑張り、作者の星野先生も作業頑張ったわけですから。それほどの頑張りを込める価値がある同時発売ということだと思います。

 

そんなわけで、悪魔と人間が織りなす物語。

ぜひとも一読してみてはいかがでしょうか?

 

 

 

まだ4巻だから揃えやすいですしね!!!!