ノケモノたちの夜 フレイムナイト 第5夜感想
あゝ、ナベリウスに抱えられているダイアナいと尊し。
大地の真実
不毛の大地と飢餓の悪魔、なにかこう結び付けられるようで微妙に結びつかないなあと思っていました。そしてその答えはデモリリスの『歴史そのもの』という言葉に眠っていました。
答えは大地への憑依。要は大地に入るエネルギーがすべてデモリリスに吸われていたということです。なるほどこれなら不毛な大地になるのも納得です。そして無機物への憑依についても人形や屋敷への憑依というありがちな例を出されたことでスッと入ります。大地への憑依はスケールデカすぎ、流石は崩国の十三災といったところでしょうか。
そしてそれ以上に凄いのは、常にデモリリスにエネルギーを吸われる大地にも関わらず緑を増やし続けることに成功したオフェーリアの一族です。人間の力ってすげぇ…って思います。
これって人間の一生が悪魔よりも短いから成せたことなのかなって思うんですよね。短いからこそその一生で成果を実らせようと必死で生きて、それでも叶わなかったことを次代に託す。その必死で生きた爆発力は凄まじいでしょうし、その意志を次代に繋いでいくことで実質的にその爆発力を維持できるわけです。一人の人間の一生じゃ悪魔には及ばなくても、複数人の人間の一生が何世代にも渡って続けば悪魔にも勝てる的な感じです。
…まあそれにしても、その人間たちの努力を掠め取っていたデモリリスに対して寄生虫と言っちゃうマルバスの良さといったら。人間に負けていたのだよと語る顔面が良すぎてビビりますね。
マルバスとデモリリス、二柱のスタンスの違いによる衝突が面白いですね。
…でもデモリリスもどこかで人間認めてそうな気もするんですよね。
認めたくない気持ちが勝ってるみたいな、そんな印象を受けます。
めんどくさい女だな、シトリかよ。
おわりに
頼もしき援軍、ルーサーと団長。
敵であったときのルーサーは止まらない狂戦士と言った印象でしたが、その力が味方になるとなんと頼もしいことか。大悪魔にも臆することなく向かって行く姿が頼もしかったです。
この物語も折り返しでしょうか、最後まで楽しみます。