べぎログ-べぎの感想・考察-

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主にプリキュアシリーズの感想と考察

トロピカルージュプリキュア16話感想

さて16話。いよいよ寸前まで来ましたね。

 

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出典 トロピカルージュプリキュア16話

 

今、ローラの想いはどうなっているのか?

では参りましょう。

 

 

 

その心中は

 

これまでのお話はローラに重きがおかれて話が進んでいました。

 

11話では皆が楽しんでいる中、独り参加できずいました。

12話では人魚である自ら人魚の存在を否定しました。

13話では恐ろしいとされていた人魚の、美しい歌声を披露しました。

14話ではついに最初から最後までガッツリ部活動に参加。

15話では一時的に人間の体を得て、人目はばかることなく活動していました。

 

そして16話。

 

やはり、彼女の中には人間に対しての憧れに似た想いがあることが示されています。人魚姫、人間界における人魚の描写を気にしているのがその証と言えるでしょう。かつてみのりに自身の存在で現実-リアル-を示した彼女が、逆におとぎ話の描写に自身の立ち位置を見出そうとしているのはなんたる皮肉でしょうか。

 

『私が人間になりたいなんてそんなわけないでしょ』とローラは言っていましたが…はいそうです、ローラ文法。ローラの言葉は本心とは逆、否定は肯定であり自身の意志そのものです。その流れで言うと『ずっと人間になりたいわけじゃない』というのも逆で、本当はずっと人間でもいいかも思っているのかもしれません。

 

ただ誇張しておきたいのは、ローラにとって『人間になる』は手段であって目的ではないということ。ローラの本当の望みは『人間になること』ではなく『まなつたちと一緒のことをしたい』だと思うんですよね、それも人目を気にすることなく。その本当の望みが人間になることで叶うというのは間違いではないのですが、ローラの本当の望みが『人間になること』だと見るとちょっとずれている感じがします。

 

…って私は思うのですが、じゃあ実際そこまで作中で掘り下げるかと言われれば時間たりなさそうですし内容が難しくなりますし。『人間になりたい』で止めておくほうが無難な気はしてます。

 

次回予告の内容を見るに、その想いは『プリキュア』に向けられているのかもしれませんが。プリキュアのやることと女王になって叶えたい目的が一緒なのかもしれないなーと思ったり。

 

 

成果と代償

 

まあ小難しい話はおいといて。ざっくりローラが人間になりたいと仮定した場合になぜ彼女は迷うのか?って話。

 

人魚姫の物語においては、人魚の美しい声を対価として魔女に足をもらいました。何かを得るためには何かを犠牲にする必要がある。これをみのりは人魚の話に終わらせず、人間だってそうだとわかりやすく伝えてくれました。いい成績を取ろうとすればたくさん勉強が必要で、そこに時間を割かれればやりたいことをやる時間はなくなる。

 

望みを叶えるためには、

別のなにか大事なものを失う必要がある…かもしれない。

 

みのりが言った人間界の法則をローラに当てはめ、更に次回予告から推察される展開をも踏まえると。

 

ローラの望みはグランオーシャンの女王になること

プリキュアになり、人間になることで人魚ではなくなる

必然、グランオーシャンの女王になるという夢は叶えられなくなる。

 

ということでしょうか。

ローラの夢であるグランオーシャンの女王になることは『なぜ女王になりたいのか?』だったり『女王になってなにがしたいか?』が語られていない。メタ的にいえば、今の描写なら捨ててしまってもなんら問題ないんですよね。ただ『ローラの夢』という情報でしかないからです。

 

人間になるためには、自身の夢を諦める必要がある。

 

それこそがローラの葛藤であると思います。

人魚の国の女王はそりゃ人魚でないといけんわな。人魚であることは自身の夢を叶えるのに最低必要な条件なわけです。

 

まあでも実際、サクッとわかるようにするとこんな感じになるのかなーって気はしますね。

 

おわりに

 

自身の夢を叶える手段としてしか見てなかったプリキュア、それになることで人間になり自身の夢であった『女王になる』が叶えられなくなるなら本末転倒な気がします。けど次回予告ラスト付近のまなつたちの驚きを見ると、ローラが人間の姿になってるのはほぼ確定な気がするんですよね。それ以外に驚く理由が思いつかないです。

 

ローラの夢の落とし所をどうつけるのか?

 

そこに注目したいと思います。

 

…できれば、女王になってやりたいことが語られた上で『真の目的』を果たすことは別に女王でなくてもいいという感じなら嬉しいなあ。