トロピカルージュプリキュア45話感想
いやなんかめちゃくちゃ詰め込まれてましたね!?
Aパートなっが!てか展開も多いしテンポもはやっ!というのが感想です。
でもきっとそれはこの作品で一番大事なことを重視した結果なんだと思います。
クライマックスのバトル、45話の感想です。
ラストバトル
まあもう迫力が凄いのは言うまでもないですね。プリキュアのラストバトルは大体原画の皆様もとんでもないものあげてくることで定評があります。バトラーに飛びかかるプリキュアたちの攻撃描写がえげつない。
そしてバトラーの強さもかなりとんでもないことになってます。
描写をあげてみると。
・マリンビートダイナミックを止める
・オーシャンバブルシャワーをものともせず突っ込んでくる。
・コーラルの5重バッテンシールドを拳で貫く。
・おてんとサマーストライク、ぶっとびフラミンゴスマッシュを打ち返す。
・海底を割る。
・コーラルのバッテンシールドを火炎放射で壊す。
なんかめちゃくちゃやってますね?
あと個人的には巨体なのに動作が俊敏なのも推しポイントです。海がホームグラウンドだけありますね。
守りたい今一番大事なこと
バトラーに海の底に叩き落された一行。昏き海の底に一筋の光が走ります。
いやシュール過ぎません??
でもこの光から『演出に使いたいなー』という話になり、トロフェスの話になり。それぞれのやりたいことの話になりました。あすかは高校でテニスを、さんごは可愛いの不況を、みのりは物語を紡ぎたいと。個人的にはみのりがトロフェス演劇の台本だけじゃなくてそれ以外にも物語を書きたいと言ってるのがとても好きです。
今を越えた先にある未来の話、それは当たり前の日常の先にあるもの。
彼女たちは『プリキュアだから世界を救う』というより『日常を守りたいから世界を救う』って感じなんですよね。伝説の戦士である前にまず普通の女の子なんです。このあたりの論は初代にもある話です。そして最終決戦の最中に日常の話をするのがすっごくトロプリらしいなーって思いました。
今一番大事なことが使命じゃなくて欲求なのがとてもトロプリらしくてよかったです。
トロピカった物語
そして最後にやってくれました。ランドハートクルリングとマリンハートクルリングの同時発動、更にプリキュア5人のリングをあわせた最後の必殺技。
その名もスーパートロピカルパラダイス!!
いやオアシスさんなにやってるんですか???
まあクレジット見るとトロピカルパラダイスとなってるので、これはオアシスさんにとても似ていますがオアシスさんではありません。でも初見の衝撃が凄い。
とはいえこの必殺技、口上も含めてとても綺麗な出来なんですよね。
ランド&マリンによる象と鮫は両方オアシスが扱えるので、同時発動の際にオアシスの姿を模した召喚体が現れるのがまず美しい。
そして口上。
5つの力、世界にドカンとトロピカれ!
ランドビートが大地を照らせ、マリンビートが海に轟けだったので最後に海と陸を含めた世界っていうのがスケール的にも進化の方向性的にもめちゃくちゃ収まりがよいのですよね。
良いもの見れたなあって思います。
訪れた『今』
バトラーのやる気だけは消えちゃいました。破壊の魔女に魅入られてできた彼の大事なことはもうモチベーションすらありません。一旦ゼロになったので、きっとこれから彼のやりたいことがまた生まれるんじゃないかなって思います。ここはあっさりでしたね。
ラストバトル、愚者の棺の最期、戻ったやる気と復活したグランオーシャン、濃密なAパートでしたがちょっとテンポが早すぎるなーと思いました。特に海の底で日常語るパートはもうちょっとじっくりやっても良かったんじゃないかなと。この密度でBパートでトロフェスの描写入れたらそりゃかつかつですよ。
本来なら1話丸々かけてもおかしくないAパート。
でもきっと、それはこの物語で一番大事なことを優先した結果なんだと思います。
そう、まなつとローラです。超大声です。
正式に次期女王として指名されたローラ。ようやく夢が叶いました。なんかここ見返すと『良かったね』と泣きそうになりました。1話から言っていて2話で満月を背後に語った彼女の夢がようやく実現したんです。もう本当に感慨深い。
でも女王になるならまず女王様のもとで学ばなければなりません。
グランオーシャンに帰ることはみんなとの別れを意味します。
女王様はローラに人間界に残る選択肢も与えてくれました。
ローラが望むのなら人間として地上でずっと暮らすのも良いだろうと。
でもそれは女王の座を辞退することを意味します。
グランオーシャンの女王になるという夢か、
皆と暮らす未来か。
彼女が選べるのは現状だとどちらかしかありません。
そして今話で触れることはありませんでしたが、グランオーシャンに戻るならまなつたちとの記憶も消されてしまうことになるでしょう。
この物語はアウネーテという人間と破壊の魔女という海の生物の出会いから始まり、現代でまなつという人間とローラという海の生物が出会ったときから描かれてきた物語です。
人間と人魚の物語を締めくくるには、この二人がどうなるのかを描かなければ終われません。いちばん大事なことを最終話でしっかり描くために、45話はテンポが早かったんだと思います。
その取捨選択、キライじゃないです。
おわりに
最後の決断がどうなるか、正直まったくわかりません。これまでも結末を予感させる描写はありました。37話だったり、42話だったり。
個人的には今回のお話でみのりが劇のラストを『今のまま、みんな仲良くいつまでも一緒に暮らしました』って終わり方で行こうと思うと言っていたので、トロプリのラストはその逆で『別れ』が来るのではないかなと思います。あとローラには女王になることを諦めてほしくないというのもあります。
一旦お別れして、未来で再会し、まなつたちが消えた記憶を思い出させる。
そんな全てを得るラストだったらいいなと思いつつ、
ローラの決断を受け止めたいと思います。