トロピカルージュプリキュア43話感想
次作であるデリシャスパーティプリキュアの宣伝が流れました。
現行シリーズもいよいよ終わりが近づいていますね。
これは人魚と人間の物語。
そして今明かされる、魔女のお話。
人魚の過去
アクアポットを直すために単身グランオーシャンに行くローラ。考えてみれば人魚はプリキュアになれないのに彼女はプリキュアになっているのも妙な話なんですよね。ですが『人魚はプリキュアになれない』という情報の源が『かつてプリキュアになろうとした人魚』であるなら納得です。自分がプリキュアになることができなかったから、人魚はプリキュアになれないと判断したわけですね。
このあたりや愚者の棺の情報もそうなんですが、情報の扱い方が面白いなーと思います。事実とは異なる(かもしれない)個人の考えが作中の情報提示として使われてるのが面白いなーと。それによって視聴者に驚きを与えてくる仕掛けが絶妙ですね。
さて、かつてプリキュアになれなかった女王様はやる気パワーのはいった盃を奪うことしかできませんでした。22話感想で予想したとおり、やはり女王様が森の人魚だったようですね。髪色似てたもんなー。
ローラにいろんなことを語る女王様。それについての考察は後々に。
愚者の棺と彼の真実
クライマックス直前、ついにバトラーも本性を表してきました。
まず愚者の棺。永遠の命を得られるのは間違いないようですが、その代償として世界を滅ぼすというとんでもアイテム。世界を滅ぼす→地球上の生命エネルギーを集め、それによって棺を開いたものが不老不死を与えるというもの。それ下手したら不老不死って集めた生命エネルギーが切れたら終わりなんじゃ。
はい、もう大半の視聴者が予想されてたとおりやっぱりバトラーは嘘ついてました。愚者の棺が永遠の後回しを与えるためのコストや永遠の後回しを得られる人数は一切伝えず、チョンギーレたちを利用していたわけですね。うーん、外道!
当然、世界が滅ぶなんて聞かされてないチョンギーレは反抗。ここで『魔女様の願いとはいえ』っていうのが個人的に好きです。あとまわしの魔女に願いは叶えてほしいが世界が滅ぶのはごめん、というか自分も滅んじゃいますし。彼女への忠義はありつつも自分を失ってないバランスが絶妙だと思います。
…そんな彼を罰するかのごとく。
バトラーはチョンギーレをヤラネーダ化。生物のヤラネーダ化からして嫌な予感がしてる方も多かったと思いますが、いざ見るとショッキングですね。仲間をヤラネーダ化するバトラーの暴挙にヌメリーとエルダも流石にドン引き、というかチョンギーレがヤラネーダ化されたことにショックを受けてる感じ。この人達の仲間意識好きです。
まあということで、バトラーも本性表してきたなと言う感じですが。
彼の望みはなんなんでしょうね?ということも後ほど。
考察-プリキュアと人魚と魔女-
さて、ここからは考察タイムです。得た情報をもとに色々考えていきます。
まず女王様のおかげでいまいちわからなかったトロプリ世界の歴史がわかりました。
伝説のプリキュアによって世界が救われる。
↓
数百年の間は平和。
↓
愚者の棺を解放しようとする者が現れる。
森の人魚の伝説ができたのもこのタイミング。
↓
現代にてあとまわしの魔女一味が暴れる。
といった感じでしょうか。
プリキュアについてですが、1話で人間と人魚の心が通じあったときにパクトを開ける鍵が現れ、その人間がプリキュアに覚醒するとのことでした。人間側から見たときに『人魚と心を通じ合わせる』という条件があるわけですが、これ人魚も同じなんじゃないかなって思うんです。すなわち『人魚と心を通じ合わせる』ことが必要なのではと。女王様がプリキュアになれなかったのは『人間がいなかったから』なのではないかと思います。
…さて、そうすると『伝説のプリキュアは誰と心を通じ合わせたのか?』という疑問が生まれます。まあ次回予告見る限りではあとまわしの魔女に指輪がありますから、十中八九あとまわしの魔女となんじゃないかなと思います。傷ついた魔女を世話したときに互いに心が通じ合って指輪が生まれたって感じでしょうか。
つまるところ伝説のプリキュアとあとまわしの魔女は心が通じ合っていたんですよね。
そう考えると、あとまわしの魔女が後回しにしたかったものも想像がつきます。恐らくは伝説のプリキュアとの別れ。大切な存在になった彼女は人間、過去から今に至るまで長い時を生きている魔女と寿命の長さが違うのは明らかです。人は数百年も生きられませんからね。
大切な人と別れたくない。それを後回しにしたい。
それが魔女の望みだったんじゃないかと思います。
そう考えると、女王様がローラに『自ら人間との記憶を消してしまいたいと思う』のがわかる日が来るだろうと言っていたのもわかる気がするんですよね。ローラにもきっときますから、まなつたちとの永遠の別れが。そして別れた後もずっとローラは生きていくわけですから。
私もトロプリとは別れたくないですからね。気持ちがすごくわかる。
考察-バトラーの目的-
バトラーの目的ですが、かつて破壊の魔女と呼ばれたあとまわしの魔女に仕えていたことから『世界を滅ぼす』ことなんじゃないかと思います。愚者の棺の発動コストを利用して世界を滅ぼすのが彼の最終目標ですね。
で、多分伝説のプリキュアの記憶を魔女様から奪ったないしは忘れるように仕向けたのもバトラーだと思うんですよね。伝説のプリキュアと魔女は戦っている描写があるので、恐らくこの後に和解をして魔女から世界を救ったのが伝説のプリキュアなのではないかと。
つまりはバトラーにとって伝説のプリキュアは『破壊の魔女の破壊活動をやめさせた存在』なわけです。破壊の魔女に仕えていた彼からすればこれほど厄介な存在もないでしょう。
なのであとまわしの魔女が伝説のプリキュアのことを思い出さないように、プリキュアのことを魔女の前で禁句にしていたんじゃないかなーって思うんですよね。彼にとって欲しいのは『愚者の棺の解放を望む魔女様』だけでしょうから。要は偉い人の威光が欲しかったのよね、チョンギーレたちを従わせるために。
おわりに
このお話を人間と人魚の物語だと見た場合、まなつとローラが乗り越えなければいけないものは想像以上に重たいものです。というか乗り越えなければいけないのはローラですか。映画といいテーマが重たいな。
明るく楽しいお話の最後に突きつけられた、あとまわし不可避の現実。
どうしめくくるのか、楽しみでなりません。