ヒーリングっどプリキュア31話感想
今週もとても面白かったですね。素晴らしかった。
過去最長になってる気がする感想、行きたいと思います。
新たなる脅威
冒頭、メガビョーゲンを浄化しエレメントさんの状態を確認する一行。その最中にラテがくしゃみをし『あっちで先生が泣いてるラテ』とのこと。ですが、一行は頭にはてなマーク。先生が泣いてるってどういうこと?といった感じ。
そりゃそうでしょう。物語で描写されているだけでもこれまで『メガビョーゲンになった』のはエレメントさんであり、人間がメガビョーゲンの素体になったことはありません。ラビリンたちも初めて見るとのことですし、過去にもなかったのでしょう。
ラテが『○○が泣いてるラテ』というとき、○○はナノビョーゲンの寄生対象を指していました。でも初めてのケースだったので『先生』がメガビョーゲンの素体となっているなど想像がつかなかったのでしょう。
このあたり、グレースたちの思考にとても納得がいきます。彼女たちが持ってる情報から判断すれば、ラテの言葉がいまいちピンとこないのも頷けるのです。人物が持ってる情報をしっかり管理している、いい脚本だなーと思います。丁寧な作りですよね。
そして、生まれた新たな脅威。その名は…
ギガビョーゲン。
しゃぁ!細かいところだし、怪物がメガときて幹部がテラと飛んでるんだからギガを埋めてくるのはもうスケスケだぜ!って感じなんですけど。まあガッツポーズしておきます。
そしてシンドイーネは『進化したことで地球上の生物を使ってギガビョーゲンを生み出せるようになった』と語っていましたし、やはり進化したことでナノビョーゲンの寄生可能先が増えたようですね。
このあたりも先週ラストの時点で想定できたことですが、そのとおりに進んでいくのはやはり気持ちがいいですね。進化やパワーアップに無理がないといいますか、描写や情報から十分想像も納得もできるのですよね。本当に丁寧。
それにしても、今日のシンドイーネ。演じている伊藤静さんの声に全体的に力が入っていたように思います。力強さを感じるといいますか。やはり進化したことで自信が増し、それが声や立ち振舞にも表れているんでしょうか。
それを『声』で表現するのは流石の一言ですね。
立ち向かう勇気
ギガビョーゲンの強さは圧倒的。ただなぎ払うだけでも、その圧倒的な体躯と膂力から繰り出される攻撃は威力抜群。基礎ステータスの腕力が高いため、通常攻撃でも十分胸囲なんですよね。圧倒的な威力に一度は変身解除まで追い込まれてしまいます。
いいぞギガビョーゲンもっとやれ!!!!
あ、グレースとアースの吹っ飛び方いいですね!!!!
地面で複数回バウンドするのは痛々しさが出てきて、ダメージの大きさがより伝わってきますよ!!!!
ゴホン、ちょっと興奮してしまいましたね。
そんな敗北をした直後、目の前でお父さんである円山先生が怪物に取り込まれてしまった孝太くんと出会う一行。あのシーン、普通にショッキングですよね。ましてやまだ小さい子供が受け止めきれるはずもなく、涙が溢れてきます。ショタの涙…ジュル。
そんな孝太くんを励ます一行なわけですが…。
その表情は決して明るいものではないように見えます。
きっとだいじょうぶ。これまでもなんとかなった。きっとプリキュアが助ける。
そう孝太くんに語っていますが、実際になんとかするのも助けるのも彼女たちなんですよね。でも先程は完膚なきまでに敗北した。なんとかできる保証なんてどこにもない。
浄化できるのか、そんな不安もにじみ出た表情に思います。
それでも、彼女たちはお手当に向かうんですよね。
プリキュアが先生を助けるって約束したから。
孝太くんに約束したことも諦めない理由に使うのがとても良かったです。約束したからやるしかないって感じなんですよ。なんとかできる保証なんてないけど、なんとかするしかないから戦うって感じ。可能性は0%に近くても、それでも『絶対になんとかする』という気持ち。
なんだろう、これが『死んでも勝つ』ってことなのかなって思います。
別作品を出すな。
でも呪術廻戦面白いから皆読んでほしいです。アニメもやってますよ。
不安や恐怖がありながらも、それでも戦いに向かう姿。
抱く感情が等身大の人間のようでとても共感でき、
そしてそれでも向かう『勇気』に心が溢れました。
19話のメガビョーゲンに立ち向かうラテを見た時と近い感覚ですかね。
戦闘
戦略がしっかり立っていて面白かったと思います。
先程の戦闘でもわかったとおり、ギガビョーゲンの膂力は圧倒的。通常攻撃でも一発喰らえば致命傷。ふっ飛ばされて距離を離されるわ、ダメージもエグいわで戦線復帰にとても時間がかかるんですよね。
だからまず、回避を最優先。
そのうえで攻撃を叩き込み体力を削る。
スキを作って、ヒーリングオアシスで浄化にもちこむ。
非常に合理的な策なんですよね。よく考えられている。
そして攻撃を喰らわないために、プリキュアたちは数を活かしています。
そのシーンがこちら。
アースが正面から攻撃。そちらに攻撃しようとするギガビョーゲン。
その側面から3人が攻撃を叩き込む。
…いや、めちゃくちゃ良くないですか?この動き。
数を活かして多角的な攻撃をすることで、敵の攻撃を受けづらくしながら少しずつダメージを蓄積していってる。
久々に素晴らしい戦闘の組み立てを見たなあという気がします。
…ですが、それでも浄化できなかったんですよねえ。ヒーリングオアシス相殺は強いよ、ギガビョーゲン。まあサブタイトル的にヒーリングオアシスで浄化できないことはわかってたので、破られるだろうと思ってましたけど。
立ち上がる勇気
これだけ戦略を立てて持ってる力を全て出しても、浄化できなかった。
そして、どんどん蝕まれていくすこやか市。
その力の差に真っ先に折れたのは…味方で一番強いアースでした。
これまでのお話でアースは頭1つ抜けてる戦闘力で描写されていたように思います。一方で3人はドキプリのような強化イベントも特にないままでした。いいのかそれで…とちょっと思ってたんですが、この展開を見て納得しました。
一番強いアースがそれ以上に強い敵に打ちのめされることで、アースはもちろん味方全員が絶望を感じてしまうんですよね。強者故に、これまで敗北を知らなかったが故に。いざ敗北するときにはより大きな絶望が心に芽生える。一番強い者で勝てないのなら、もうどうしようもないと絶望が広がる。
そして…
生まれたばかりの彼女が絶望という新しい感情を知る瞬間。
幾多もの要素が重なった、素晴らしい一場面です。
今日の脚本、やばいですね。戦闘もとてもいいですし、流石山場回。
…けど、そこで立ち上がるのがグレースなんですよね。彼女も敵の強さはちゃんとわかっているはず。敵がどれだけ強いのか、その身にも味わってる。
でも、敵の強さなんて関係ないんですよ。
ビョーゲンズの素体となっている人の苦しみも、グレースは知ってる。
その苦しんでいる人の無事を願う人の気持ちも、ラビリンはわかってる。
それをなんとかするには、どれだけ強い敵だろうと勝つしかない。
目的を果たすために立ち上がるグレースの姿、めちゃくちゃカッコいいですよね。
そして、先程はアースの絶望がプリキュアに広がっていましたが。
今度はグレースの勇気がプリキュアに広がり、みんな立ち上がっていく。
皆キャラバラバラで違うから、誰かが絶望しても誰かが立ち上がれる。
そして、そんなみんなの力があるからまだまだ頑張れる。
のどか、ちゆ、ひなたたち人間のパートナー。
ラビリン、ペギタン、ニャトラン、ラテたちヒーリングアニマル。
地球と風から生まれたアスミ。
彼女たちが助けたエレメントさんたちの力。
たくさんの力があるから、まだやれるって思える。
そして今ある力の全ては、プリキュアたちの『お手当を諦めない』という意思で新たな力を生むんですよね。
…いやもう、泣くわ。
ヒーリングっどプリキュア最高。
あと個人的には、体調悪くなっているラテがアースを励ますシーンがとても好きでした。ラテも戦ってるんですよね、その心で。
アメイジングお手当
『お手当を諦めない』という意思が、今ある力全部を集めて新たなボトルを生み出しました。まるで11話、ミラクルヒーリングボトルが生まれたときのようですね。
まあもう、ファイナルヒーリングっどアローの映像美は語るまでもないですね。
めっちゃ好き。
おわりに
なんとかお手当はできましたが、まだ不安が残りますよね。
特にキングビョーゲンの反応。なんか笑ってるし。シンドイーネが『進化』という言葉を使ったときにも、なにか意味ありげに『進化?』と反応していました。
とりあえず現在の予想はこちら。
あーそうか シンドイーネがナノビョーゲンを生物に寄生させギガビョーゲンを生み出せるようになったってことは、ナノビョーゲンの集合体であるキングビョーゲンも『生物素体にして体を得ることができる』って気づけた可能性があるんですね 復活は近いか…? #precure
— べぎ☆♡ (@begirama_5ju) November 8, 2020
要は『自分も生物素体にして復活できるんじゃね?』って話ですね。
なにやら不穏な空気もありますが、まあとにかく今週は良かった!!
それだけは間違いないです。