トロピカルージュプリキュア31話感想
『どうして一年生には修学旅行ないのかな』
…そもそもまなつに修める学がないだろとか思ってしまいました。
とてもひどい滑り出しの31話感想です。
旅の道中にて
アクアポッドに潜み、アクアポッドをかばんに潜ませることで修学旅行に『来ちゃった』するローラ。流石、深海の人。常識を超えていきますね。あのまなつでも『なんでないんだろー』と夢みたいなことを言うだけだったのに。
とまあそんなローラの対応をしていたり、ヌメリーと対峙したり。諸々あって白鳥百合子さんに目をつけられてしまい『また揉め事を起こさないで』という重要ワード。あすか登場回から示唆されてきて、待ちに待ったあすかと白鳥さんの過去に触れるときです。
とはいえ『揉め事』というワードからして不穏な様子ですし、元テニス部であったことはトロピカる部に入ってしばらくたった今も話してはいません。言わないようにしていることを聞き出すのは容易ではないでしょう。
そこを聞き出せるのが流石はローラといったところでしょうか。
旅の恥はかき捨て。
旅では恥ずかしがらずになんでもいいなさいってこと。
その意味は間違えて覚えていましたけども。
旅先では心を開いて打ち解けられるってこと。
と、あすかから正しい意味合いをきいた上での独自解釈。このあたりはむしろ『日本語を知らない』が故に生まれた感ありますね。
日常生活の中だといいにくいことを、旅行っていう非日常の場だしなーとポロッと言っちゃうような空気を作るの上手いなーとなりました。言うハードルを下げるのが上手いです。
そして、いよいよ語られる過去。
あすかと百合子
ざっくりまとめれば…。
百合子のラケットに細工しようとしてた生徒をあすかが止めた。しかし止め方が強引&そのシーンしか第三者に目撃されなかったことで、あすかの行為のみ問題視される。暴力事件として公にならないよう、百合子が『自分たち二人』と『相手二人』の棄権という条件を飲んだ。
あすかからすれば『自分は何も悪いことはしていない』ので納得がいかないため筋を通すため戦おうとする。が、最悪廃部のリスクがあるため部員たちは乗らない。『仲間のため』に不条理に思う棄権を強いられたあすかは辞める。
といったところでしょうか。
あすかの気持ちはとてもわかります。事実だけ見れば悪いのはラケットに細工しようとしていた二人なので、それを止めた自身がなぜ?という気持ちでしょう。納得いかないのも無理はない。筋が通らないことが許せないのはこれまで描かれてきた彼女の姿とも合致します。
一方で百合子の対応は『部長』として間違っていないと思います。部長として自らの身を切り部の活動を守った。というか自分たちだけじゃなく相手二人の棄権まで勝ち取ったんだから、むしろ褒め称えられるべきでは?と思います。認識されている事実は『あすかが胸ぐらをつかんだ』であろう状態から、相手二人にも責任を取らせられるの凄いですよ。
あすかにとって重要なワードであった仲間は
・仲間のために、不条理な棄権をせざるをえなかった。
・その仲間は、自分が受けた不条理に対して一緒に戦ってくれなかった。
・百合子は部長として、自分よりも仲間を守る対応をした。
と、複雑な思いがありますね。
まあ色々書きましたが、思ったことは…。
あすか、青かったなあ。赤キュアだけど。
ってことですかね。
世の中、理不尽なことも結構ありますからね。そことうまく折り合いをつけるにはまだ若かったということでしょうか。いってもまだ中学生ですしねえ、そこらへん妙にリアル。
戦闘にて面影を
ぶっとびフラミンゴスマッシュ。この名称からあすかは元テニス部?とかねてから言われていました。その必殺技、つまりスマッシュのフォームを見て百合子が気づきかけたっていうのはすごく良かったですね。
今後の二人
さて、今回ようやく過去が明かされたあすかと百合子ですが。
結論から言えばもう1話ぐらいこの二人の話あるんじゃない?って思ってます。だって今回の話、本当に何も解決してないんですよね。ただ過去を話したってだけ。文化祭のみのりのときのように『今はこうだから大丈夫』って話になったわけでもない。
まだ百合子は生徒会長。
生徒会長として、部長として。彼女は立場に縛られて、ときに個人の感情だけでは動けない時もありました。
そういったしがらみが全部取っ払われてから、ちゃんとあすかと向き合えるのかなって思います。
枕のことを知っていたり、先程述べたスマッシュのフォールの件だったり。あすかのことを忘れてるわけではなく、彼女の性質はちゃんと覚えていますし。別にあすかのことが嫌いになって忘れてやる!とかではないんですよね。
おまけ:ローラの動きと物語上の役割
ところで今回のローラの切り込み、今までの作品だったら桃キュアの子がやってたかなーって思うんです。明るく行って相手の心を開いて話を聞くってムーブをする子が多かった。物語構成の観点から言っても、主人公がその子の抱える問題を明らかにして解決っていうほうが『主人公らしい』ですしね。
ですが、みのりのときといい今作ではローラがその役割を担っているんですよね。
最終的には人間と海の生物の出会いのお話にトロプリは終着すると私は思っています。まなつとローラ、この二人の関係性を過去と対比させるものだと見ています。そう考えたときにローラの役割ってやはり非常に大きいんですよね。単なる1プリキュアというより、ふたりはシリーズのように『二人が主人公』と捉えるのがしっくりくるといいますか。
ローラの切込みは、かつての主人公たちの要素を受け継ぐものなのかもなと思いました。
おわりに
来週はさんご回。待ってました!可愛いけど描写的には地味めな気がするので、しっかりと爪痕を残してもらいたいです。
…さんご回が終われば、個人回ローテも一回り。
くるか?海のリング!?
…これもずっと(※30話から)言ってるんですけど、あたるのかな。