べぎログ-べぎの感想・考察-

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主にプリキュアシリーズの感想と考察

『魂と肉体』論で見るプリキュア

いつだって魂は肉体の先にある。

 

呪術廻戦において、真人はこのように述べています。

 

これに対して夏油は、

 

肉体は魂であり、魂は肉体なんだよ。

 

と、自らの体に起きた体験を元に語っています。

 

つまり真人は魂>肉体なのに対し、夏油は肉体=魂という意見です。

 

今回の記事は『その観点でプリキュアを見てみよう』という、もうなんかスタートからしてめちゃくちゃな記事になります。

 

まあ、アホな発想で突き進んでいくさまを楽しんでいただければ幸いです。

 

 

※注意

※この記事では以下の過去作品の内容に触れています。

※記事閲覧の際はご注意を。

 

ふたりはプリキュアスプラッシュスター

フレッシュプリキュア

スマイルプリキュア

魔法つかいプリキュア

キラキラプリキュアアラモード

 

 

 

 

トロプリで見る『魂と肉体』

 

そもそもこの記事を書こう!と思ったきっかけが2021年現在放送中のトロピカルージュプリキュア15話にあります。そのお話では『みのりとローラの人格が入れ替わる』ということが起きたんですね。

 

結論から言えば、この作品においては魂>肉体の関係性でしょう。

 

なぜなら、ローラの体に入ったみのりがメガネを必要としたからです。

 

異変が起きた直後、メガネがないことに気づき探す。ここまでは染み付いた習慣でしょうからわかります。ですが入れ替わりに気づいた後もローラの肉体に入ったみのりはメガネを必要とし、逆にみのりの肉体に入ったローラはメガネなしでも問題なく行動していました。

 

もし肉体の視力が変化していないならば、メガネが必要なのはみのりの肉体であるはずです。つまり、トロピカルージュプリキュアにおいては肉体の性質は魂に引っ張られているということになります。

 

ゼンゼンヤラネーダ登場時に『入れ替わった状態』でみのりの肉体に入ったローラが変身しようとしましたが、変身アイテムは反応しませんでした。指輪はみのりの想いにより生まれているため、みのりの魂でないと反応しないのでしょう。『プリキュアへの変身』においても魂が重要視されているのです。

 

ということで、トロピカルージュプリキュアにおいては…

 

魂>肉体

 

と思われます。

 

過去作品で見る『魂と肉体』

 

では過去シリーズではどうでしょうか?

 

過去作品でも人格が入れ替わった例はあります。

 

フレッシュプリキュアにおける祈里とタルト

スマイルプリキュアにおけるみゆきとキャンディ

キラキラプリキュアアラモードにおけるゆかりとクリスタルアニマル

 

実はどれも結末が違っていまして。

 

フレッシュプリキュア祈里の肉体に入ったタルトが。

スマイルプリキュアキャンディの肉体に入ったみゆきが。

プリキュアアラモードもとの肉体に戻ったゆかりが。

 

それぞれ変身しているんですね。バラバラやんけ…。

 

ただ、作品公開時期順に並べるとフレッシュ→スマイル→アラモードなんですね。そしてそれぞれ祈里の肉体みゆきの魂元の状態と、重要視されているのが肉体から魂へ変化していることが読み取れます。

 

アラモードに関しては元の状態に戻ってからの変身なので判断が難しいかもしれませんが、実はこの入れ替わりにおいては肉体の形が魂の形に引っ張られる現象が起きています。

 

クリスタルアニマルは手のひらサイズなのですが、ゆかりが入ったクリスタルアニマルはキュアパルフェ抱えられるぐらいの大きさになっていたんですよね。

 

なので2021年現行シリーズの状態も踏まえると、魂>肉体の世界になっていると言えると思います。

 

とはいえ、肉体>魂の時代もあったということは述べておきたいですね。

 

万物に『魂』は宿る

 

さて、シリーズを見てみると一人特異なキャラクターがいるんですね。

 

そう、モフルンです。

 

モフルンはみらいが持つ人形で、リンクルストーンの力で意思を持ち動き出しました。

 

…と、考えるとおかしくなるんです。

 

なぜなら11話においてモフルンは『ずっとみらいと一緒だった』と幼少期のみらいを回想し、大きくなったらみらいと一緒に学校にいけると思っていたと語っています。

 

そう、この現象はみらいの元にきた時点でモフルンに記憶がないと説明がつきません。リンクルストーンによって動けるようになったタイミング、つまり1話時点で初めて意志を持ちその瞬間に幼少期のみらいと一緒にいた記憶が流れてきたとしても、過去のみらいを見て思った想いなど芽生えようがないからです。存在しない記憶?ブックオブジエンド?

 

つまりモフルンは製造された時点から魂を持ち、リンクルストーンの力によって意志を伝えることができるようになった(喋れるようになった)と見るべきだと思います。このことからもプリキュア世界における魂の強さが伺えるのではないでしょうか。無生物にすら魂は宿っているということになりますから。

 

ふたりはプリキュアスプラッシュスターにおいては『全てのものに命は宿る』と述べられており、それに通じるものがありますね。

 

おわりに

 

ということで近年においては魂>肉体であり、真人の見方に近いようです。これにはやはり『自分の意志』を大事にする展開も無関係ではないと思います。魂、いわゆる心を大事にしている。

 

対象年齢は小さいお子様たちのプリキュアですが、こういう目線で見てみるのも面白いと思います。他にも楽しい話題あるんですよ、スマイルと魔法つかいで同じように『幼児化された状態からプリキュアへの変身』をしたのに、変身後の肉体の大きさが違ったり。考えてみると面白そうなお話です。

 

たまにはこういうことを考えてみてもよいのではないでしょうか?という回でした。

 

以上。