ヒーリングっどプリキュア45話感想
ビョーゲンズとプリキュアの戦いは決着がつきました。
最後のお話は、地球と人間。
最後の最後にすごい問題提起をしてきました。
とはいえ語らずして地球のお手当のお話は終えることはできないでしょう。
では最後の感想です。
地球の守護者として
ヒーリングガーデン内でも年配っぽいサルロー。彼は人を嫌います。いわく、人間もビョーゲンズも変わらないと。おいおいついにぶっこんでくるのかと思いますよね。
自然を破壊し、動物の命を奪う。人間たちは生きるために、いえ自分たちが豊かに便利に生きるために空気や海を汚しています。急に現実的な話になりましたが、作中においても37話でポイ捨てされた様が描写されていましたよね。
地球の環境を悪くするという点では地球を蝕むビョーゲンズと我々人間は変わりないのかもしれません。そしてヒーリングアニマルが地球のお手当を使命とするのであれば、地球を汚す人間も浄化の対象になるのは当然なのかもしれません。サルローは地球をお手当するヒーリングアニマルとして冷静に物事を見ていると思います。
現実世界の我々にも突き刺さってくるこの問題提起。
触れてくることに作品の誠実さを感じます。
…とはいえ、どう解決するんでしょうね?
ところで人間を浄化するって、サラッと言うなサラッと。怖いわ。
種族ではなく心
人もビョーゲンズも変わりない。
地球にとって真に害悪なのは、地球を汚す行動そのものです。
42話を蒸し返すようであれですが、もしグレースの問いかけにダルイゼンが応え『回復したあとは地球を蝕まない』と確約したのであれば共存の道もあったと思うのです。より正確に言えば、その確約があって初めてダルイゼンを助ける意味が生まれるわけですが。
ただ恐らくビョーゲンズは変わらなかったんじゃないかなって思います。これはもう種族的な問題なんですよね。蝕み生きるというのがビョーゲンズの本能、変えることはできなかったんじゃないかなって。
でも、人は変わることができます。変えることができます。
今行動を変えることで、未来を変えることができる。
それも人の進化の可能性と言えます。
一方向だけではなく、いろんな可能性を持つのが人です。
人と触れ合ったからこそ、その可能性を信じたくなった。
テアティーヌ、最後に女王の貫禄を見せてきたなあと思います。
ナノビョーゲンを持ち込んだことに対しても、生きていればこういうこともあると達観してましたしね。落ち着きが違う。
生きていく
私が思うにヒープリはずっと『今』を描いていました。生きてるって感じ。生きてるという現在の状態を表すのどかの言葉、ハイジャンプと女将の二足のわらじで頑張ることを決めたちゆ、3人一緒の高校に行くために勉強を頑張ると決めたひなた。
それは遠い将来、大人を見据えた話ではなく『今どうしたいか』であったり少し先の未来を目指した『今』の話だったと思うんですね。
でも地球環境のお話って、途方もない話だと思うんです。
それこそ一生取り組み続ける話。
そんな遠い未来のことまで含めたお話。
生きることは戦い。
生きている限り、戦いは終わらない。やることいっぱいな地球のお手当、きっと大変なこともあるでしょう。
でも…。
そういうのも全部まるごと、
生きてくって感じ。
『今』から遠い『未来』まで、世界が広がった瞬間じゃないかなと思います。
テアティーヌが言っていた『生きていればこういうこともある』とも重なるセリフですごく好きなんですよね。大変なことやトラブル含めて、生きるってことなんだなって思います。
未来へ
Goプリンセス、魔法つかい、アラモード、HUG、スタートゥインクル。未来の姿が描かれた前5作品と違い、のどかたちの未来の姿が作中では描かれませんでした。
その答え、今後地球とどう向き合っていくのか?はのどかたちではなく、私達…というか子どもたちに投げかけられているのかもしれませんね。
答えを出すのは、今地球に生きている私達。
そんなメッセージだったのかなとか考えちゃいますね。
おわりに
最後の最後、人と地球のお話。私達にも密接に関わる問題であり答えを出すことが非常に難しい問題。作中で答えこそ示しませんでしたが、それが正解かもしれません。答えは私達が出さないといけませんから。
人とビョーゲンズ。人と地球。
難しい問題にも向き合ったヒーリングっどプリキュアは凄い作品だったと思います。
のどかもいい具合に悩んでくれましたし。ジュルジュル。
…とまあ色々難しい話もしましたが。
1年を通して書いてきた感想もこれにて完走。
大変でしたが、とても楽しかった。
大変でしたが、感想を書きたい気持ちにさせてくれるパワーがありました。
本当にとっても楽しかったです。
ヒーリングっどプリキュアに携わってくださった制作関係者の皆様。
1年間、ありがとうございました。
…でもしんどかったからトロプリはどうするか悩みますね。